投稿者アーカイブ:岡本全勝

連載「公共を創る」第67回

2020年12月26日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第67回「日本は大転換期―社会の意識と個人の意識」が、発行されました。
今回から、社会の意識と個人の意識について議論します。これまで取り上げた、経済の変化、身の回りの変化、労働と教育の変化、家族の変化、付き合いの変化などに比べ、さらに目に見えにくいものです。
しかし、私たちの暮らしの変化や社会の変化は、この意識の変化と同時に進みます。いえ、意識の変化が社会を変えていることも多いのです。そして、社会の通念と道徳に従って、私たちは行動します。

思想や哲学が学問として議論され、保守対革新や資本主義対共産主義といった対立軸が示されます。これらは高尚な議論ですが、他方で、庶民が持つ社会の通念については、あまり議論されません。それはまた、政府が積極的に関与するものではないという考え方でした。
かつては、伝統的なムラの教えや宗教が、社会の通念と道徳をつくっていました。それらが希薄になり、また時代にそぐわなくなった現在、社会の通念を「放置」しておいて良いのでしょうか。

今年の連載は、これが最後です。次は、1月7日号に載ります。

低い在宅勤務の生産性、2

2020年12月26日   岡本全勝

12月13日に「低い在宅勤務の生産性」を紹介しました。記事に出てくる、経済産業研究所の調査は、「コロナ危機下の在宅勤務の生産性:就労者へのサーベイによる分析」です。簡単には、「ノンテクニカルサマリー」がわかりやすいです。

在宅勤務の生産性(主観的評価)は、平均値で職場の約60%、中央値で70%です。新型コロナを契機に開始した人の在宅勤務の生産性は平均約58%で、平時から行っていた人約77%に比べて低下が大きいです。
在宅勤務の生産性が職場に比べて低下する理由としては、フェイス・トゥ・フェイスでの情報交換の欠如、自宅の情報通信設備の制約、法令や社内ルールによる制約などが挙げられています。

被災地、宅地造成完了

2020年12月25日   岡本全勝

12月22日の日経新聞夕刊が「東日本大震災被災3県の宅地整備が完了 1万8000戸分を造成」を伝えていました。

・・・東日本大震災の津波で壊滅的な被害が出た岩手県陸前高田市は、被災者が住宅を再建するためにかさ上げした宅地の造成を終えた。22日までに引き渡し手続きを開始。これにより岩手、宮城、福島3県で計画されていた1万8227戸分の宅地整備が震災10年を前にようやく全て完了した。
被災3県で、津波で浸水した地域のかさ上げや高台移転で整備した宅地の内訳は、岩手7472戸、宮城8901戸、福島1854戸。宮城県と福島県では、今年3月に完了していいる・・・

宅地の上に各人が住宅を建てるので、住宅の完成はまだ少し先です。

しんにょう

2020年12月25日   岡本全勝

今年も、年賀状書きにあえいでいます。皆さんは、もうお済みですか。
1枚1枚は大した作業ではないのですが、枚数が多くなると、根性が続きません。

また、子どもの時に習字を習わなかったので、きれいな字が書けません。これではいけないと、就職してから少しペン習字をやりました。教えてもらうと、きれいに書くコツがわかります。とはいえ、まっすぐな線がまっすぐに書けず、字はバランスよく書けません。画数の少ない文字が、難しいですね。

特にうまく書けないのが、しんにょうです。「進」などの、左側から下にかけてです。
インターネットで「ペン習字 しんにょう」と調べたら、上手な書き方が出ていました。多くの初心者にとって、難しいのだそうです。なるほど、こう書くのか。

糸魚川大火から4年

2020年12月24日   岡本全勝

12月22日の日経新聞夕刊が、「糸魚川大火4年 住民4割戻らず 事業所再開も低調 高齢化や後継不足」を伝えていました。
・・・2016年12月に新潟県糸魚川市で108世帯223人が被災した大火で、住民の居住先がほぼ決まった結果、約4割が被害に遭った地域に戻っていないことが22日までに、市への取材で分かった。被災地内で再開した事業所数が半数以下にとどまったことも判明。いずれも高齢化や後継ぎ不足が原因とみられ、復興が一定の区切りを迎える中で、全国の地方都市に共通する問題が浮かび上がってきた・・・

東日本大震災の被災地でも、住民の帰還が進まず、人口減少に悩んでいます。町の再建が遅れた地域ほど住民の戻りが遅いという実態があるのですが。この記事にあるように、地域の社会・経済的条件がより重要です。働く場があるか、若者が帰ってくるかです。
津波被災地でも、住民の戻りは一律ではないのです。宮城県では、仙台市とその周辺は人口が増えています。そこから遠くなるほど、人口の減少は大きいです。
災害を機に人口減少が加速したことは間違いありませんが、三陸沿岸ではそれまでの10年間でも10%人口が減っていたのです。
住民が戻るかどうか。それは災害の大小以上に、社会・経済条件によります。例えば(起こってもらっては困りますが)東京近辺で災害が起きたと想定すると、たぶん町の復旧とともに、人は戻ってくるでしょう。