投稿者アーカイブ:岡本全勝

原発被災地住民、復興施策評価5割

2021年3月13日   岡本全勝

3月2日の福島民報に、復興に関する住民の評価調査が載っていました。「復興施策評価52.2% 評価できない39.4% 双葉郡8町村住民

・・・東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生から十年となるのを前に、福島民報社が実施した双葉郡八町村の住民に対する聞き取り方式の意識調査と双葉郡以外の県民への電話による調査では、国と県の復興に向けた取り組みへの評価を尋ねた。双葉郡八町村では、評価するとの回答が計52・2%で過半数を占めた。ただ、評価できないとの回答が計39・4%あった。
さらなる復興に向けて求めたい取り組みは「医療・福祉の充実」が42・0%と最多となった。社会基盤整備や除染などが進む一方、住民が安心して生活するための環境整備の強化を求めている実態が明らかになった・・・

・・・理由を自由回答で聞いたところ、「高く評価する」と回答した葛尾村の七十代男性は「除染をやってもらえたことが一番大きい。ただ、一部が除染されていないのは気掛かりだ」とした。「おおむね評価する」と答えた富岡町の六十代女性は「除染や建物の解体、地域の整備、災害公営住宅の完備などが少しずつ進んでいる」と理由を挙げた・・・

半数もの方が、評価してくださっています。もちろん、厳しい意見もありますが。

『総合検証 東日本大震災からの復興』

2021年3月13日   岡本全勝

大震災から10年ということで、出版物も多いです。ひょうご震災記念21世紀研究機構編『総合検証 東日本大震災からの復興』(2021年、岩波書店)が、多方面から復興を検証しています。

五百旗頭真先生の「復興思想の変容」に始まり、次のような分類で、23の論文が並んでいます。
・巨大地震・津波の衝撃
・原子力災害と福島の復興
・地域のくらしと住宅の復興
・産業・雇用と教育の復興
・復興を支える仕組み
・記憶の伝承と教訓
最後は、飯尾潤先生の「東日本大震災の復興から得られた46の政策提言」と、御厨貴先生の「災後の時代とは何か」で締めくくられています。(インターネットで、目次を見ることができないのが残念です。)

このような多面的な角度から検証ができるのも、それだけさまざまな面から復興に取り組んだから、新しい政策に取り組んだからだと思います。

連載「公共を創る」第74回

2021年3月12日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第74回「社会の課題の変化―新しいリスクにさまざまな対応策」が、発行されました。
前回までで、近年の社会におけるリスクを説明しました。
これら新しいリスクに対し、日本の行政は急速に対応策を講じています。今回は、取られた対策の主なものを説明します。そして、リスクの性質によって対応方法が異なること、特に社会生活問題などには従来の対策では十分に対応できないことを考えます。

東北リーダーズ・カンファレンス2021に登壇しました

2021年3月12日   岡本全勝

3月12日に開かれた「東北リーダーズ・カンファレンス2021」の「復興10年間の総括 Human Legacy」に登壇しました。コロナ下なので、オンラインでの開催です。
三陸と福島の復興リーダーたちと、10年間を総括しました。

東北リーダーズ・カンファレンス」は、東北の産業やまちづくりを担うリーダーと、日本のビジネスリーダーらが1年に1度集い、新しい地域のモデルや、それを推進するリーダーが更に突き抜けた存在になる共創の場とのことです。髙島宏平・オイシックス・ラ・大地社長や宮城治男・NPO法人ETIC.代表理事が中心になって開催してます。

東日本大震災からの復興では、行政も新しい政策を広げましたが、民間(企業や非営利団体)も新しい活動をしてくれました。復興庁も、民間の力をお借りし、連携して仕事をしました。業務の委託でなく、対等に得意な分野で貢献する形ができたと思います。
そして、官民連携に限らず、企業や非営利団体が地域の活性化のために新しいことに挑戦しています。これも、大震災復興の一つの成果だと思います。

課題は、今後もこのような挑戦を続けてもらうことです。これまでは災害という「緊急時」で、新しいことに挑戦する社会風土がありました。平時になると、難しくなる可能性もあります。それを突破するのが、若い力でしょう。
今日の企画の参加者も、若い人たちです。日本の閉塞感を突破するのは、彼らでしょう。期待しています。

原発被災地での農業再開

2021年3月12日   岡本全勝

日経新聞夕刊「人間発見」。今週は、佐藤良一・農業法人紅梅夢ファーム社長の「農で福島取り戻す」です。
・・・東日本大震災から10年。農業法人「紅梅夢ファーム」(福島県南相馬市)社長の佐藤良一さん(67)は、住民や農業者の大半が戻らない同市小高区で、米作りなどの営農再開をけん引してきた。自らも9代続く農家。その取り組みは、かつての古里を取り戻す挑戦にほかならない・・・

・・・避難指示は2016年7月まで続きました。区内2900ヘクタールの農地を避難した住民の助けも受けて徐々に整備し、震災翌年の12年に原発事故の被災自治体で初めて水稲の試験栽培を実現しました。14年には一部を出荷できる実証栽培、そして営農再開へつなげました。
17年に立ち上げた紅梅夢ファームは、避難している地権者から預かった農地も活用し、県のブランド米「天のつぶ」などを作っています。天のつぶはアイリスオーヤマグループを通じ、パックご飯などで全国に販売しています。会社で耕す田んぼは、17年の9ヘクタールから22年に150ヘクタールまで広がる計画です・・・

紅梅夢ファームは、このホームページでも何度か取り上げました。