投稿者アーカイブ:岡本全勝

スマホ使用による脳の低下

2022年5月8日   岡本全勝

4月23日の読売新聞夕刊「もの忘れを防ぐには? 計算や読書で脳活性化」から。

Q 人の名前を思い出せないことが多くて困ってるの。
ヨミドック 加齢による「もの忘れ」かもしれませんね。年を取ると、脳内の記憶を呼び起こす前頭葉の機能が落ちて、過去に覚えたことを思い出しにくくなります。

Q 前頭葉?
ヨ おでこの裏側あたりにあります。「脳の司令塔」とも言われ、脳内に記憶を取り込んだり、呼び起こしたりする働きをしています。

Q 認知症の心配はない?
ヨ 認知症は、記憶の取り込みのほうがうまくいかなくなります。たとえば、朝食について聞かれても、食べたこと自体を覚えていません。
加齢によるもの忘れは、記憶を呼び出す力が落ちているので、食べたことは覚えていても、何を食べたのか思い出せません。高齢になると、どちらのリスクも高まります。

Q 若いのに、もの忘れが増えたという知人がいるわ。
ヨ スマートフォンの使いすぎによるものかもしれません。東北大加齢医学研究所の実験では、スマホで言葉を検索したり、メッセージをやりとりしたりする間、前頭葉の血流が乏しく、働きが抑制されているとわかりました。能動的に調べることや、漢字を思い出すことなど、前頭葉が本来行う作業をスマホに任せているためだと考えられます。
その状態で大量の情報を目にし続け、脳が疲労すると、若い人でも認知症と似たように、脳内に新しい情報を取り込みにくくなる可能性があります。スマホを使わない時間を意識して作りましょう。

孤独が支えるトランプ現象

2022年5月7日   岡本全勝

4月19日の日経新聞オピニオン欄、小竹洋之コメンテーターの「孤独が支えるトランプ現象 米国の民主主義、岩盤もろく」が、トランプ前大統領を支える国民と社会を分析しています。

トランプ前大統領を支えたのは、優越的地位が揺らいだ白人、格差拡大に不満を持つ貧困層ですが、もう一つは、中高年の白人、退職や離別などの事情を抱え社会的に孤立した人たちです。貧困や格差という経済原因と、孤独・孤立という社会的原因がその基礎にあります。
パットナム教授の「孤独なボウリング」が、説明に使われています。記事には、1990年と2021年の親しい友人の数が比較されています。

連載「公共を創る」で、孤独、社会的つながりの希薄化が個人の不安を増やし、社会を弱くすると説明しています。それだけでなく、民主主義、政治をも掘り崩します。

中途採用が全体の3割超に

2022年5月6日   岡本全勝

4月22日の日経新聞が「中途採用が全体の3割超に 22年度、即戦力重視強まる」を伝えていました。
・・・日本経済新聞社が21日まとめた採用計画調査(最終集計)で、2023年春入社の大卒の採用計画は22年春と比べて18.7%増となる。さらに22年度の中途採用は採用計画全体に占める比率が初めて3割を超える。デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素の需要が加速し、各社は即戦力である中途採用を重視する傾向を強めている・・・

日本型雇用慣行も、徐々に変化が進んでいるようです。

非常事後の増税準備

2022年5月6日   岡本全勝

4月19日の日経新聞経済教室は、佐藤主光・一橋大学教授の「増税の時期・選択肢、検討急げ ポストコロナの財政」でした。

・・・コロナ禍のなか、大規模な財政支出が続いている。政府はワクチン確保や感染対策に加え、国民一律10万円や持続化給付金などの支給、雇用調整助成金の拡充などを補正予算や当初予算の予備費で対応してきた。
非常時には積極的な財政出動が求められる。とはいえ、国の財政悪化は著しい。2021年度末の国の債務残高は1千兆円を超えた。国・地方を合わせた一般政府の債務残高の国内総生産(GDP)比は250%超と国際的にも高水準にある。

諸外国でも財政規模は拡大している一方で、財源確保に向けた動きもある。英国は法人税率を引き上げる方針だ。米国でも10年間で総額1.75兆ドル(約220兆円)規模の歳出計画の財源として大企業の法人税率引き上げや所得税・キャピタルゲイン税の最高税率引き上げなどを検討する。
対照的に日本ではコロナ対策で膨らんだ赤字国債などの償還を巡る議論が封印されてきた。岸田文雄首相は「新しい資本主義」の一環として看護師・介護職員などエッセンシャルワーカーの賃金引き上げを含む分配政策を重視するが、ここでも財源論を欠いたままだ・・・

対照的なのが、東日本大震災からの復興経費です。当初10年間で32兆円の経費が見込まれました。これに対して、復興増税、歳出削減、日本郵政株式会社株式売却などで財源を確保しました。国民も増税に協力してくれたのです。

デジタル化が負担を増やす

2022年5月5日   岡本全勝

4月18日の日経新聞に「名ばかりDX、逆効果 アナログ風土の見直し遅れ」が、載っていました。詳しくは記事を読んでいただくとして。

マイクロソフト社の調べでは、2020年3月と2022年3月を比べると、オンライン会議が一人あたり2.5倍になっているそうです。休憩なしのオンライン会議を続けるとストレスが蓄積し、集中力が低下することが確認されています。
NTTデータ経営研究所の調査では、時間外に上司から緊急性のない電話や電子メールがあり、週1回以上対応している人は22.5%と増えているそうです。
時間外の連絡に対応する人の7割は、「気になることは早く終わらせたい」ことを理由に挙げています。

記事は「仕事も私生活も「常時接続」が当たり前になった」と表現しています。それが仕事を楽にするのではなく、負担を増やしているのです。
機械が入っただけでは、仕事は簡素化されず、逆に増えているのです。20年前に「IT化」が叫ばれ、仕事の効率化につながらなかったので、今度は「デジタル化」「DX化」と表現(包装紙)が変わりましたが、内実は変わりませんね。