投稿者アーカイブ:岡本全勝

発言「能登半島地震、1週間」

2024年1月12日   岡本全勝

共同通信から、私の発言「能登半島地震、1週間」が配信されました。加盟している地方紙に、順次載っています。見出しは「借り上げ住宅供給急げ「復興議論 集落ごと丁寧に」などとなっているようです。

大災害への備えと起きた際の対応は、阪神・淡路大震災、東日本大震災などを経験して、大きく進化しました。それらは、今回の災害でも生かされています。
それでも、想定外のことは起きます。今回は、集落の孤立です。そして、備蓄物資の不足が目立っています。このことは、予測されている南海トラフ地震への教訓になるでしょう。

災害が起きてからの対応は、時系列で次のようになります。
1 救助と避難所開設
2 避難者の生活支援
3 仮設住宅入居
4 住宅とまちの復興

時間の経過とともに課題は変化するのですが、それを承知の上で、私は東日本大震災の経験から、次のようなことを主張しました。
・仮設住宅建設は時間がかかるので、借り上げ仮設を活用すること。
・高齢者が多い集落では、残念なことですが、町を元に戻す形の復興は難しいでしょう。集落ごとに将来見通しを立てて、丁寧な議論が必要です。

松本順さんの地域交通再生

2024年1月12日   岡本全勝

12月19日の読売新聞、松本順・みちのりHDグループCEOの「バスもデジタル化 地域交通再生」から。詳しくは記事をお読みください。
松本さんには、内閣府時代、復興庁時代にお世話になりました。

・・・みちのりホールディングス(HD)は、東日本各地のバス会社などの経営再建を手がけてきた。地域公共交通の「再生請負人」、松本順グループCEO(最高経営責任者)に聞いた。

バス会社は自治体から受け取った補助金を特別利益に計上するのが一般的な会計処理でした。しかし、そうすると本業のもうけを示す営業利益は赤字で、特別利益に補助金が入ってやっと黒字という会社になり、金融機関や市場から信用されにくいのです。
考えてみれば、地域住民の足を維持するための補助金は、公共交通事業委託料ともみることができます。そこで再生を担当したバス会社では補助金を売上高に計上することとしました。
公共交通を維持して補助金をいただくことは恥ずかしいことではありません。事業の委託料として受領して、堂々と路線を維持していこうと。社員の意識改革にもつながりました。
機構はバス会社3社の再生支援をし、このうち九州と関東の2社の事業再生を主担当でやりました。機構のチームの仲間や大企業から火中に飛び込んで来てくれた新たな常駐の経営者、そして現場の社員たちの頑張りに支えられて、交通インフラであり、観光とも深くつながるバス会社の事業再生に一定の成果を上げることができました。社会に必要とされる事業の経営はやりよう次第で立て直せることに確信を持ちました。

機構時代はバス会社を個社単位で再生支援しましたが、持ち株会社であるみちのりHD設立後は一つに集約し、横串を通して最適な経営手法を共有し、個社と全体の組織能力の向上を図ってきました。その効果で短期間のうちに各社の採算は改善し、社員の待遇も向上させることができるようになりました。
地方の中小、中堅企業では、社員が正当に評価、処遇されていない場合があります。みちのりグループでは能力や成果に基づく人事評価制度を導入し、フェアな評価を徹底してきました。そうすると、社員の目の色が変わります。幹部職にも自分たちの仕事は従来の仕組みを守ることではなく、よりよい仕組みに変えることだと。そういう意識の持ち方を促してきました・・・

連載「公共を創る」第173回

2024年1月11日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第173回「政府の役割の再定義ー成熟社会において官僚に求められる能力とは」が、発行されました。
第171回から、これまでの官僚に求められた能力を解説しています。その中で、「変な能力」についても説明しています。「理不尽なことに耐える能力」「滅私奉公」などです。

次に、官僚を支えた心理を説明します。給料が驚くほど高かったわけでもないのに、私生活を犠牲にして長時間労働に耐えたのです。志を持ってこの職業を選んでいますが、志だけで長い職業人生を続けることはできません。彼らを支えたのは、やりがいだったと思います。社会をよくすることが目に見えたことであり、それに伴う社会的評価です。

次に、これから必要とされる能力について解説します。

休みの日 仕事の電話出る?

2024年1月11日   岡本全勝

12月12日の読売新聞に「休みの日 仕事の電話出る?」が載っていました(すみません、去年のことを取り上げています。この記事のほかにも、しばらく続きます)。

・・・スマートフォンの普及でいつでも手軽に連絡を取れるようになった結果、働く人々が業務時間外の連絡を拒む「つながらない権利」が注目されるようになった。通信環境の変化に合わせ、労働者の健康を守る働き方改革が求められている。

24時間戦えますか——。バブル経済に沸いた1989年、栄養ドリンクのCMで登場したフレーズが話題を集めた。猛烈に働く企業戦士を鼓舞し、その年の流行語になった。
もっとも、当時の主な通信手段は固定電話。会社の外に出れば、良くも悪くも連絡を取ることには限界があった。
それから30年余りがたち、通信環境は劇的に進化した。2000年に携帯電話とPHSの契約者数が固定電話を上回った。ノートパソコンも身近なものとなり、10年頃からはスマホや通信アプリが浸透。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、20年代には、在宅勤務やオンライン会議が広がった。

仕事の効率性が向上した一方で、業務時間外でも連絡がつきやすくなり、「つながらない権利」の重要性が高まった。
パーソル総合研究所が今年7月、正社員3000人を対象に調査したところ、1295人が業務時間外の連絡があると回答。そのうち、過去1か月以内にすぐに対応を求められた人は58%に上った。メールの確認など「業務時間外でつながる時間」は月平均約40時間と推計された。
つながる時間が長いほど燃え尽き症候群になる傾向がうかがわれた一方、業務時間外の連絡に関する社内規則があるとした企業は31%だった。

欧州では「つながらない権利」を法制化する動きが広がっている。青山学院大の細川良教授(労働法)によると、フランスでは、労働者の過労が社会問題になり、16年に世界で初めて法制化された。通信機器の使用規制など、権利を実現する方法を労使交渉のテーマに入れることが義務づけられた。
同年のフランスの世論調査では、管理職の77%がバカンス中でも通信機器に接続したと回答。このうち、82%は「通信がストレスになる」と答えた。
細川教授は「休暇を重視するフランスでさえ、スマホがもたらした利便性の波にのまれた。休息の質と量をいかに確保するかが問われる時代になっている」と話す。スペインやベルギー、イタリアでも「つながらない権利」が法制化されている・・・

市町村アカデミー機関誌第148号

2024年1月10日   岡本全勝

市町村アカデミーの機関誌「アカデミア」第148号(令和6年冬号)が発刊されました。
来年度の研修計画のお知らせのほか、次のような講義・講演の概要が載っています。これらは、インターネットでも読むことができます。

「超高齢・人口減少社会における自治経営」辻琢也・一橋大学大学院法学研究科教授
「ローカル鉄道を上手に使って地域活性化」鳥塚亮・えちごトキめき鉄道株式会社代表取締役社長
「行政デジタル化の意義と課題」小林隆・東海大学政治経済学部教授
「なぜ日本の働き方は変わらないのか~他国との比較において考える~」海老原嗣生・雇用ジャーナリスト、厚生労働省政策審議会人材開発分科会 委員、大正大学特命教授、中央大学大学院戦略経営研究科 客員教授
「職場のコンプライアンスとリスクマネジメント」中村葉志生・株式会社ハリーアンドカンパニー 代表取締役

研修生が書いた優秀レポート3本も載っていますが、これはインターネットでは読めません。
また、研修生の体験談も載っています。参考にしてください。