総務省が人材を斡旋している事業に、「JETプログラム」があります。外国人青年を招いて、学校で生の英語を教えたり、市町村役場で国際交流業務に従事しています。最近では毎年4,000人、累計では5万人が、草の根交流をしています。世界的にもヒット作です。全国で実施され、25年以上の実績があります。
この事業を受託している自治体国際化協会が、ホームページで紹介したり、月刊誌を出して彼らの活躍ぶりを紹介しています。青年たちが自ら経験談を、日本語と外国語で書いています。
昨日の、「ソフト事業をどう紹介するか」の、一つの回答だと思います。もちろん、マスコミが取り上げてくれる影響力には、かないません。でも、「これを見てください」と、紹介できるのです。
投稿者アーカイブ:岡本全勝
復興支援員の活躍
総務省が行っている事業に、被災地の自治体に、被災者の見守りや、地域おこし活動の支援等「復興に伴う地域協力活動」を行う人員を送るという事業があります。「復興支援員」と呼んでいます。
読売新聞が、5回に分けて、現地で活躍する支援員を紹介してくださいました。ありがとうございます。
総務省のホームページを見ただけでは、その活動内容や活躍ぶりがわかりません。読み物、記事でないと、紹介できないのです。箱物は、写真を撮れば説明できます。しかし、人の活動は、写真や数字では説明できないです。「47人活躍しています」という紹介では、活動ぶりはわかりませんね。アウトカムが見えないのです。このようなことの紹介、PRには一工夫が必要です。
パラダイム転換、その3
さて、パラダイムの更新と定着、そしてその再生産の制度化という考え方は、本来の科学技術の分野を離れて、会社などの組織にも「応用」されます。
会社では、創業者や中興の祖が、新しい製品やビジネス・モデルを発明し、ヒットさせます。そして会社は大きくなり、従業員も増えます。
パラダイム転換は、このモデルがうまくいかなくなったときに、唱えられます。学問の行き詰まりや、会社では製品が売れなくなったときです。このようなときに、組織の内外から、パラダイム転換、革命が唱えられるようになります。
もっとも、転換を唱えるだけでは、改革になりません。学者なら、定説に代わる新説を提唱し受け入れられること、会社なら新製品が売れる必要があります。
この点、評論家はお気楽です。結果を出さなくてもよいのですから。もっとも、代案も出さずに、現状を批判していても、説得力はありません。ここに、評論家と実務者との違いがあります。
しかしここで、矛盾が生じます。会社や大学といった組織は、「通常科学」を進化させることは得意ですが、パラダイム転換には不向きです。
教授や会長の教えを守るのが、後輩や部下の務めですから。転換は、既存の幹部からすると、異端の考えであり、異端児です。
「科学革命」を成し遂げるのは変わり者で、「通常科学」を深めるのは普通の科学者です。会社でも、出世するのは、社長の教えを守る「よい子」です。
別の発想で従来の製品を革命的に変える製品や、通説を変える新説を出すのは、後継者からではなく、別の組織からです。革命家や改革者は、既存体制では不遇で、保守本流からは、危険分子であり、つまはじきにされるのです。
パラダイム、その2
中山茂著『パラダイムと科学革命の歴史』は、次のような構成になっています。
第1章 記録的学問と論争的学問
第2章 パラダイムの形成
第3章 紙・印刷と学問的伝統
第4章 近代科学の成立と雑誌・学会
第5章 専門職業化の世紀
第6章 パラダイムの移植
これだけではわかりませんが、時系列になっているのです。
第1章は、バビロニアと古代中国、古代ギリシャと諸子百家。第2章は、ヘレニズムと漢。第3章は、中国官僚制・紙・印刷とイスラムの学校、ヨーロッパ中世の大学です。第4章は、表題の通り。第5章は、ドイツの大学アカデミズムの成立、イギリスとフランスの場合、アメリカの大学院。第6章は、幕末明治の日本への西洋科学の移植です。
わかりやすくするために、いろいろなことを切り捨てておられるのでしょうが、私たちにも「なるほど」と思わせるものがあります。分厚い学術書も有用ですが、これだけ簡潔にするのはかなりの熟練が必要です。
復興状況のパンフレット
パンフレット「復興の状況と取り組み」をつくりました。A4判で、20ページです。かなり見やすいと思います。ご活用ください。