岡本全勝 のすべての投稿

財政難による公共サービスの削減

7月25日の朝日新聞国際欄が、欧州各国で、国や地方自治体が担ってきたサービスが、緊縮財政で縮小される例を紹介しています。ギリシャでは、医療やホームレス支援が縮小された例、イギリスでは市立図書館が閉鎖された例が載っています。それぞれ、ボランティアなどが代行していますが、十分にはできません。ギリシャでは、年金が削減された例も紹介されています。
アメリカでは、代表的大都市であり、一時は自動車産業の拠点であったデトロイト市が破産したことが、伝えられています。アメリカでは、自治体も住民が作った「法人」(会社)なので、破産(財政再建)も、いわば会社のように行われます。もちろん、住民がいるので、清算して廃止とはいきません。
日本でも財政難は厳しいのですが(国と地方自治体の借金は欧米各国より大きいです)、借金を重ねてサービスを維持しています。歳出削減と行政サービス縮減もしていますが、これらの国に比べれば、厳しくはありません。財政破綻に近い例として、夕張市があります。
これらのニュースを見ると、改めて認識を新たにします。
・行政サービスは、ただでもなく、当たり前のものでもないこと。お金がなくなれば、提供されません。
・行政サービスがなくなっても、ボランティア活動で補える部分があること。

悲しい出来事、本が見つからない、本が見つかった

先日から、ある本を探しています。数年前に読んで、確か「本棚のこのあたり」に、置いたはずなのですが。見当たりません。「散歩に出かけたのか」と、書斎の中を探しているのですが、出てきません。床に積み上げた本の中も、苦労しながら探したのですが。
悲しい出来事は、これではありません。その捜索過程で、別のある本を、見つけました。しかし、それが悲しかったのです。
実は、その本は読みたいと思って、先月アマゾンで注文して、届いたばかりなのです。同じ本が2冊。

地方公務員の応援状況

総務省が、被災自治体への地方公務員の応援状況を公表しました。それによると、全国から約2,000人が派遣されています。現役職員を派遣するだけでなく、任期付き職員を採用して送ってくださっている自治体もあります。ありがとうございます。
現地では、なお300人ほどの要請があり、現地自治体で任期付き職員を採用したり、民間人の派遣を進めています。
またその発表によると、発災から平成25年3月までの間に、累計8万5千人の地方公務員が派遣されました。この数も、すごいです。派遣された職員には苦労をかけましたが、よい経験になったと思います。

いつかは、休日を全て休むぞ

今日は、久しぶりの休日出勤。出勤している職員は、数名。職員が説明や決裁に入ってこないので、じっくりと自分の時間がとれます。仕事が、はかどりますねえ。たまった資料を読み、宿題事項を考えと。いつもながら、同じことを言っています(反省)。
「職員の説明を聞き、指示を出すのが、統括官の仕事でしょ」と言われれば、その通りです。でも、平日は、持ち込まれた資料全てに、ゆっくりと目を通す時間がないのです。「置いておいて。後で読んでおくわ」と、資料がたまります。
うまくいくと、この7月は、発災以来初めて「全ての休日を休んだ月」という快挙を、成し遂げるところだったのですが。

会社の備品?

日経新聞7月27日夕刊「こころの玉手箱」、日比野隆司・大和証券グループ本社社長の回顧から。
・・社長室での初仕事は、内外全拠点の幹部社員が集まる会議の資料作りだった・・社長室での仕事は、書類作りに尽きた。限られた時間の中で報告事項をまとめ、役員や監督官庁などに出す。文章を書くのはもともと嫌いではないが、筆力はここで大いに鍛えられた。
主任から課長代理になったばかりの私は、社長室でも最年少、次から次へと仕事が降っている。会社に泊まり込みもしょっちゅうで、いつしか私は口の悪い先輩から、「会社の備品」と呼ばれるようになった・・
私も、職場に泊まり込みを続けた、若い時を思い出します。2週間分の着替えを持って、泊まり込んでいました。1週間、一度もビルを出なかった記録を作ったり。夜になったら、近鉄バッファローズのユニフォームに着替えて仕事していました。さすがにこれは、上司に「教育的指導」を受けました。
「自治省の備品」とは、呼ばれませんでしたが。毎日、終電間近になると(タクシー券は貴重でした)、主任さん(庶務担当補佐)が、「みんな早く帰れよ~。全勝君は泊まるだろうから、よろしくね」と言って、帰って行かれました。当時は、ちっとも苦痛では、ありませんでした。