復興庁は、11月30日に「東日本大震災からの復興の状況に関する報告」を国会に報告しました。
復興の現状と取り組みについて、まとめています。
ご活用ください。
投稿者アーカイブ:岡本全勝
スモールビジネスで被災地の課題を解決する試み
福島の原発被災地域では、避難者が戻りつつあります。残る避難指示区域と、指示が解除された地域での活性化が、大きな次の課題です。
賑わいを取り戻すためには、働く場、産業が必要です。復興庁、経産省、県庁は、様々な手法を用いて、産業の再開と新たな産業誘致に取り組んでいます。
その一つが、この地域の課題解決に挑戦しようとする、社会起業家を呼び込む企画です。FVC(フロンティア・ベンチャー・コミュニティ)という組織を作りました。この地域に挑戦する創業希望者を支援し、創業希望者と応援者も含めた交流の場を運営しています。
避難した事業者に戻ってもらい事業を再開してもらうこと、域外から新たな事業者に立地してもらうことのほかに、地域の課題を解決するスモールビジネスも重要です。この地域は課題の先進地でもあります。意欲ある社会起業家の方が挑戦することを支援しようという試みです。
12月15日には郡山駅前で実践家たちの説明会があり、引き続き1泊2日で田村市への現地見学に行く企画があります。
変わる死因
11月29日の日経新聞「死期先延ばし」の記事に、「進歩する医療、変わる死因」が載っていました。
そこに、日本人の主な死因のこの100年間の変化が、図になっています。大きな変化が一目瞭然です。
かつては、肺炎や結核がダントツでした。結核は不治の病と恐れられ、小説の題材にもなりました。それが、栄養状態の改善や薬の開発で、劇的に減りました。
脳卒中も、健康診断で高血圧の人を見つけ、塩分を減らす食事や血圧を下げる薬で減りました。
他方で、がんが増えています。これは、高齢化によって増えたと説明されています。人は、いずれは死にます。他の病気による死が減ると、残る病気が死因になるのです。
薬物、アルコール依存
朝日新聞別刷りGLOBEの12月号が、麻薬を特集していました。そこに、世界と日本の比較が載っています。
大麻の生涯経験率は、諸外国では3割や4割くらいです。それに対し、日本では5%未満です。覚醒剤もアメリカが5%、イギリスが10%に対して、日本は0.5%です。桁違いに、日本は低いのです。ぜひ、この低さを保ちたいですね。
記事では、あわせてアルコールについても書かれています。アルコール障害は世界では5%、その半数(2.6%)が深刻な依存症とみられています。ハンガリーやロシアが9%、アメリカが8%です。日本は1%です。
興味深いのは、飲酒に寛容と言われる日本が、世界の半分なのです。アルコール依存や薬物依存は、規制すれば減らせるというものではないでしょう。
国民の意識が、それを支えていると思われます。
一つには、お酒には寛容でも、過度の飲酒はいけないという世間の意識です。もう一つは、薬物やアルコールに頼らざるを得ない(日本は頼らなくても良い)社会環境です。失業や将来に希望が持てなくなると、依存症になると思われます。
違法薬物は、取り締まりも重要ですが。
このような、社会の意識、文化資本を大切にしたいです。参考「社会の財産」
黒田・前自治財政局長の新著2
黒田武一郎著『地方交付税を考える』の続きです。
「おわりに」に、私の名前も出て来ます。
以前から、「局長たるもの、所管行政について、将来像を書いて示すべきだ」と、そそのかしていたのです。
特に地方財政制度、交付税制度、地方自治体の財政運営については、近年はまとまった著作がありませんでした。小西砂千夫先生を代表とする、研究者の著作はあるのですが。黒田君が、それに答えてくれました。
また、制度の解説だけでなく、その問題点を書くには、担当者としては勇気が要ります。
拙著『地方交付税 仕組みと機能』を出版したのが、1995年でした。それまでにない詳しさで制度の解説をし、さらにその果たした機能の評価を書きました。当時は、交付税課の課長補佐で、おそるおそる書きました。先輩に「こんなこと書いても良いですか?」と相談したら、「自己責任で書け」と助言くださいました。
私も、拙著を改定するつもりでいたのですが。交付税課長の時に『地方財政改革論議』『新地方自治入門』を書いたあと、地方財政を離れ「内閣官僚」になって、書けなくなりました。
続く後輩が出てきてくれたことは、うれしいです。他の局長たちも、書いてくれることを期待しています。
現役諸君が日常業務に忙しいことは、同情できるのですが。かつての先輩たちも、それほど暇ではなかったのですよ。