地方案の実現度

(平成16年)
平成16年8月に、地方6団体が、政府の依頼により国庫補助負担金の廃止案を提出しました。それに対する各省の対応(回答)と、政府決定を表にしました。この表を見ると、改めて各省の「不熱心さ」、首相指示への抵抗がよく見えますね。
表中「16年度決定分」とは16年中の経過を書いたもので、政府与党合意は17年度と18年度に実行されます。
(平成17年)
また、17年春には、政府は未達成の6,000億円分の案の作成を、再度依頼しました。地方団体は、約1兆円の案をもって、答えました。17年11月の決着は、表の通りです。
なお、17年度決定の各省回答額は、次のような経過をたどりました。
官房長官からの指示に対し、各省の回答(10月17日)はゼロでした。次に、官房長官から各省に割り当て(合計6,300億円)が行われましたが、それに対しては11月14日に289億円の回答、再度の要請に対して11月21日に269億円、25日に620億円の回答がありました。これらの合計は1,178億円ですが、この中には地方案になかった166億円が含まれており、それを除くと地方案に対しては1,012億円の回答となります。
地方6団体は、当初提案した改革案3兆2,282億円に対し、達成したものは3,893億円で12.1%、義務教育を含めると1兆2,393億円で38.4%と計算しています。
表1 補助金の性質別             (単位億円)
平成16年度決定分
平成17年度決定分
 合計   
 地方案 
各省回答
  成果  
 地方案 
各省回答
  成果   
補助金(経常)
5,742
229
980
2,185
421
421
負担金(経常)
6,437
581
1,232
2,584
591
591
施設整備
5,712
0
0
5,203
0
670
公共事業
5,889
0
0
0
0
0
義務教育
8,504
0
8,500
0
0
0
小計
32,284
810
10,711
9,973
1,012
1,682
12,393
国民健康保険
6,851
平成16年度分
7,093
児童手当など
166
4,862
合計
32,284
810
24,655
9,973
1,178
6,544
31,199
表2 補助金の省庁別
平成16年度決定分
平成17年度決定分
合計
地方案
各省回答
 成果 
地方案
割り当て
各省回答
成果 
内閣府
11
0
0
0
0
総務省
95
95
87
0
10以上
(10)
0
文部科学省
11,458
0
8,707
1,427
170以上
0
170
厚生労働省
9,454
713
876
4,762
5,040以上
109
609
農林水産省
3,089
0
247
359
340以上
(118) 222
222
経済産業省
281
3
126
101
70以上
59
59
国土交通省
6,598
0
641
2,448
620以上
620
620
環境省
1,298
0
27
876
50以上
(38) 2
2
小計
32,284
810
10,711
9,973
6,300以上
1,012
1,682
12,393
国民健康保険
6,851
平成16年度分
7,093
介護その他
166
1,479
児童扶養手当
1,805
児童手当
1,578
合計
32,284
810
24,655
9,973
1,178
6,544
31,199
( )書きは、各省回答のうち地方案にないもの。166の内訳。
2006年6月19日訂正
(協力 小椋純一郎事務官、鈴木雄介事務官)