「私の履歴書」第4回

2026年11月4日   岡本全勝

11月4日の「私の履歴書」第4回は、「過疎地での復旧」「復興の哲学を変える 「家ができたら人がいなくなります」」です。

「家ができたら人がいなくなります」との発言は、衝撃的でした。理解できず「一瞬沈黙」です。理由を聞いて、さらに返事に詰まりました。そこから、産業・なりわいの再生に取り組みました。もう一つ、新しく取り組んだのが、コミュニティの再建です。私は当初、インフラと住宅の復旧見込みがつけば、私の仕事・復興本部の仕事は終わりだと思っていました。ところがそれではすまずに、手を広げていきました。
日本が人口減少期に入り、地域の状況が変わっていたのです。

あるとき、総括担当の職員が「岡本統括官、私たちは何をしているのでしょうね」と質問しました。それをきっかけに、取り組んでいるさまざまな仕事を整理してみることにしました。これらの施策をどのように整理するのがよいか、どのように説明すると分かってもらえるかを、職員と考えました。
そして作ったのが、図表「まちの復興の3要素」です。それらは性質や主体、方法が異なりました。要約すると、次の通りです。
1 インフラ再建はモノの復旧であり、お金があればできました。そして、公共施設は国や自治体のものでした。技術も経験もありました。
2 産業・なりわいの再生は機能の再生であり、主体は事業主でした。これまでは、事業主に任せていました。施設設備への補助金だけでは、機能は復旧しませんでした。
3 コミュニティの再建はつながりの再建であり、主体は住民でした。これまでは、住民任せでした。再建支援は、手探りで行いました。

この経験と考え方が、現在の連載「公共を創る」に続いています。