機械は人を楽にしない3

機械は人を楽にしない2」の続きです。時間を節約するために作った機械が、時間を取ってしまうのです。楽にするどころか、余裕をなくし、苦しめている場合もあります。

最近では、スマートフォンです。機械は人間が使うものですが、スマホは機械が人間を使っているようです。本人が気になる動画を見たい、ゲームを止められないといった中毒的症状のほか、友人との会話を途切れさせたくないといった理由から、四六時中、気にかけている必要があるようです。

二つの危険があるようです。一つは、悪意を持った人や組織が、迷惑行為や犯罪に引き込ませる場合です。企業がそれに便乗していることもあります。道具や機械が本来の働きでなく、危険をもたらすことはあります。包丁が殺人に使われたり、自動車が事故を起こしたります。

もう一つは、スマホ中毒の危険です。このホームページでも、紹介しています。酒、タバコ、麻薬、賭博の中毒は広く知られていて、近づくことにも規制がかけられています。しかし、多くの人にとってスマートフォンは手放せないものでしょう。迷惑や犯罪行為に引っかかるのではなく、自ら(問題ない画面に)注意を吸い取られ、時間を奪われてしまいます。
どのようにして、これらを規制・是正していくか。スマートフォンを飼い慣らす試みが続けられるでしょう。