年別アーカイブ:2026年

しんどい仕事を乗り切る

2026年1月12日   岡本全勝

「毎日 難儀なことばかり・・・」は、NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の主題歌ですが。ここでは、職場でしんどい仕事を乗り切ることについてです。
「職場の仕事がしんどい」という場合には、いくつかのものがあります。一番多いのは、人間関係です。私の説では、これがほとんどです。次に、仕事についてですが、それには難しい場合とともに、つまらない場合があります。

若手職員が「やりがいがない」と言って、辞めていきます。もったいないと思います。
ある人が、「「やりがいがない」というのは、「やった」という経験がないからではないか」と指摘をしていました(どこで誰に聞いたか思い出せません)。その人は、毎日同じような事務処理を、惰性でつまらなく続けていたそうです。あるとき、上司から難しい仕事を任せられ、上司の助けを借りて成し遂げました。そこから仕事の面白さを見つけて、同じ仕事でも工夫をすることで、やりがいができたそうです。
上司や先輩は、「しごとがつまらない」という部下に対して、「もう少し頑張ってみろ」とか「石の上にも三年」と言います。それも一つの助言ですが、それよりはやりがいがある仕事をやらせてみてはどうでしょうか。少々難しい仕事です。もちろん、任せただけで放置してはいけません。

仕事が難しくてしんどい場合は、そのような経験や訓練を受けていないからでしょう。ある日突然困難な仕事を与えられると、人は困ってしまいます。ところが、小さな困難をいくつか経験すると、次々と難しい仕事が舞い込んだり、とんでもなく難しい仕事が来ても、乗り越えることができます。乗り越える術を身につけているからです。こんな話もあります。「選手を育てる技術」。傷ついても乗り越えることは「レジリエンス」です(『明るい公務員講座 管理職のオキテ』p116)。

拙著『明るい公務員講座』では、一人で悩むなとお教えしました。
難しい仕事を片付ける能力、それは学校でも教えることはできず、本を読んでも身につかないでしょう。職場で鍛えられる、職場で身につける重要な能力です。それは、紙の上の事務処理能力とともに、関係者を納得させる渉外能力です。
私がとんでもない仕事に出くわしても処理できたのは、このように育てられたからだと、今になって思います。いわば徐々に「体力」を身につけたので、それなしに大きなバーベルを与えられると、持ち上がらないとともに体を壊したでしょう。

日本の時間あたり労働生産性は28位

2026年1月12日   岡本全勝

日本生産性本部が、2024年の労働生産性国際比較を公表しました。
OECDデータに基づく2024年の日本の時間当たり労働生産性(就業1時間当たり付加価値)は、60.1ドル(5,720円)で、OECD加盟38カ国中28位でした。就業者一人当たり労働生産性は98,344ドル(935万円)で、OECD加盟38カ国中29位です。
G7各国(アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア)もちろん、スペイン、トルコ、チェコといった国々にも負けています。
一人当たり労働生産性は、アメリカの54%程度です。主要先進7カ国の中では日本に次いで労働生産性が低いイギリス と比べても8割弱となっています。

日本の産業界のみなさん、奮発してくださいよ。

『2050年のメディア』

2026年1月11日   岡本全勝

下山進著『2050年のメディア』(2023年、文春文庫)を読みました。宣伝には「読売、日経、ヤフー、波乱のメディア三国志!」とあります。
大きく、次のようなことが書かれています。
・インターネットと新聞の戦い。ヤフーに押されて、新聞の発行部数が激減します。
・迎え撃つ新聞社の戦い方は、社によって異なります。無料だったインターネットでの記事を、有料にします。

報道でもこれらのことは書かれていますが、本書ではこれまでのいきさつが、よく整理されています。お勧めです。また、10年後に、その後を書いてほしいです。
新聞を読む人が減っています。これから、新聞がどのように生き残るのか。社会に必要な「公器」ですが、営業とどのように両立させるのか。気になります。インターネットで見ることでニュースを見たと思っている人、それで十分だと考える人が多いということです。

また、この本筋とは別に、読売新聞社内の内情が語られます。巨人軍監督の反社会勢力との付き合い、「清武の乱」とか。
なかなか、内容の濃いものです。

小さな体験で充実感を高める

2026年1月11日   岡本全勝

時間がどんどん過ぎていく」、一川誠・千葉大教授の「小さな変化で特別な日に」の続きです。

・・・毎日同じような生活だとしても、小さな変化をつけることで特別な体験にできます。季節や街の変化に目を向け、写真に残して後で見返すことでもいい。経験を反芻することで、自分は特別な体験ができたという感覚が強まり、自己評価を高めやすくなります。
トラウマになるようなつらい出来事を思い出す必要はありませんが、人間は過去の失敗などネガティブな経験も認知バイアスによって美化する傾向があり、「あの経験で鍛えられた」と自分を前向きに評価する材料にすることができると言われています。

時間の使い方は生き方とイコールです。人生における充実感や幸福感を高めるには、自分にとって本当に大事なことを選び取ることが重要です。時間に余裕があって大局的判断ができる年末年始に、自分がやるべきなのか、いつやるべきなのか、タスクを整理できるとよいですね。
1日15分、30分でもよいので自分の裁量で時間の使い方を決められると、うまくいかなくても記憶に残りやすく、自分を前向きに評価できるものです。やりたいことの10割は難しくても、3割ができていれば合格。私はそう思って生きています・・・

失敗を美化して、前向きに評価できることは、うれしいですね。私が、しでかした失敗やお詫びの経験を半ば自慢話のように話しているのも、それに該当するのでしょう(ちょっと違うかな)。
「時間の使い方は生き方とイコールです」は、納得します。私たちは毎日、その選択を迫られているのですよね。しかし、それをあまり深刻に考えると、しんどくなります。

胃の内視鏡体験記

2026年1月10日   岡本全勝

先日、胃の内視鏡検査を受けました。世間では珍しくないのですが、私にとっては珍しいことなので、書いておきます。

20年以上前に、口からの胃カメラを飲んだことがあります。その時の苦しかった思いが残っているので、毎年の定期検診でも、胃の内視鏡は避けて、バリウム検査にとどめていました。去年、検査機関を変えたら、「要精密検査」との脅しを受けました。かかりつけ医に相談したら、「大丈夫でしょう」とのことで、やり過ごしました。ピロリ菌は、だいぶ前に除去しましたし。

年末にたくさん食べたら、胃のあたりに違和感を感じました。それで意を決して、胃の内視鏡検査を受けてみることにしました。何もなければ安心できます。将来、「あのときに受けていたら、初期で見つかっていたのに」と後悔しなくてすみます。
その先生は、内視鏡の専門家でもあるのです。「鼻から通すと、苦しくないですよ」とおっしゃいます。知人たちも、「バリウム検査ではよくわからないから、内視鏡を飲んでいる。苦しくない」と言っていました。

で、受けてみました。最初に(内視鏡を入れる前に道をつけるために)管を通すときと、内視鏡が喉を通るときに、少し痛みと吐き気に近いものを感じました。でも、それだけでした。
診療台で横になり内視鏡を鼻から入れたまま、画像を見ながら、先生の説明を受けました。便利なものですね。自分の胃の中がどうなっているのか、実況中継で見えるのです。カメラをぐるぐると回して、胃の中をいろんな角度から見せてくださいます。素人ですが、きれいなものでした。十二指腸も、食道も、喉も、まったく異常なし。これで安心できます。

検査が終わってから、内視鏡を見せてもらいました。先生が操作する手元の機械はごつくて複雑でしたが、飲み込む部分は細い管でした。こんな管が柔らかく曲がりながら、喉を通っていったのですね。インターネットで見つけた「内視鏡の仕組み」、わかりやすいです。進歩しています。