幸福度高い人は主体的に行動

2026年2月3日   岡本全勝

1月13日の日経新聞に「第3回日経統合ウェルビーイング調査」が載っていました。ウェッブ紙面では出てこず、こちらに載っていました。「ウェルビーイング」って、日本語で言えば幸福感でしょうか。カタカナ英語の方が格好良いと思うのですかね。

・・・個人の主観的な幸福感を意味する「ウェルビーイング(Well-being)」を重視し、その向上を実現しようとする企業が増えてきた。従業員たちの間でもウェルビーイングの概念を理解し、それを追求する潮流が目立っている。日本経済新聞社では2023年から、企業に勤める従業員一人ひとりのウェルビーイング実感を測定し可視化する「日経統合ウェルビーイング調査」を実施。第3回となる25年調査から見えてきたのは、ウェルビーイング実感の向上と社員のエンゲージメントや仕事への自発性が密接に関連している実態だった。

「日経統合ウェルビーイング調査」は伊藤邦雄・一橋大学CFO教育研究センター長が監修。3回目となる今回は、2025年6月から8月にかけて上場企業の正社員モニター1万人(ベンチマーク)と、「Well-being Initiative(ウェルビーイング・イニシアチブ)」(21年3月に発足)に参加する企業の従業員2万2357人を対象に実施した。

ウェルビーイングの実感に関しては直近3カ月から6カ月でどの程度ウェルビーイングを実感できているかを、0点(全くそう思わない)から10点(とてもそう思う)の11段階で聞いた。7点以上の評価を付けたウェルビーイング実感の高い人の割合は、イニシアチブ参加企業の従業員で37.9%に達し、前年より5.3㌽増えた。ベンチマークでこの比率は33.4%と、こちらも前年より4.4㌽アップした。
ただ、ベンチマークを年代別に見ると、ウェルビーイング実感が高い人の割合が20代男性の48.2%、20代女性の47.6%と高率なのに対し、男性は50代で31%、女性は40代で33.3%まで低下してしまう。入社10年を過ぎるあたりからウェルビーイング実感が低下していく傾向が鮮明で、中高年層の「働きがい」「生きがい」をどう高めていくかが課題と言えそうだ。

ウェルビーイング実感が高まるとどのような成果につながるかも検証された。ベンチマークのうちウェルビーイング実感が7点以上の人と4点以下の人に、「勤め先に貢献できていると感じる」「今後もこの会社で働き続けたい」「今の職場に愛着がある」「就職を希望している人に自社を薦めたい」という4問を聞き、「そう思う」と答えた人の割合を算出した。(図2)
その結果、すべての質問でウェルビーイング実感が7点以上の人が4点以下の人を上回り、所属企業へのエンゲージメントが高いことが明らかになった。同様に「自ら手を挙げて新たなプロジェクトや業務に挑戦している」「自分は主体的に担当業務の効率化・改善に取り組んでいる」「自分は提案制度に応募・参加している」「自分は主体的にリスキリングや学び直しを行っている」の4問に対しても、ウェルビーイング実感が高いグループが低いグループを上回った。調査結果からウェルビーイングが高い人は、エンゲージメントも高く、主体的な行動をとる特徴があることが浮かび上がった。
ただ、4点以下のウェルビーイング実感が低い人たちは、各質問に対し「制度・機会がない」と回答しているケースが目立った。調査を担当した日経リサーチでは「従業員を幅広く対象にした提案募集やリスキリング制度を設け参加しやすい風土を醸成することが重要」と解説している・・・