「たわいのない会話」とは、つまらない話とか雑談です。その話の内容はつまらないので、なくても良い話です。しかし、職場では、重要な機能を持っています。
もちろん、職場は、仕事をして報酬を得るために行くところです。嫌な仕事でも、生活のためには行かざるを得ません。他方で、仕事は自己実現の場でもあります。やりがいを与えてくれます。機能を考えれば、職業は報酬とやりがいを得る場です。しかし、人間はそのような目的だけでは生きていません。
一人で誰とも会話せずに仕事をし、一日を送る。できないことはないでしょうが、しんどいでしょうね。新型コロナウイルス感染拡大の時を思い出してください。学校も同じです。勉強をするために(と給食を食べに)行くところですが、一番の楽しみは友人との会話だったでしょう。
人は社会的動物です。他者と交わって、生きています。その場合でも、面識のない人との対話(初めてのお店)と、知っている人との対話があります。前者は程度の差はあれ緊張します。後者の場合も、仕事の案件で緊張する場合もありますが、「たわいのない会話」は緊張をほぐします。「ねえねえ聞いてよ」と言いたいときがあります。話すと、相手は「な~んだ、しょうむな」と笑いますが、それで心がほぐれるのです。「そんな無駄口をきくな」というような職場だと、落ち着いて仕事できません。
「おはようございます」は、内容としては意味のない発言ですが、これが相手との関係確認になり、その場の人たちの「輪」に入る入場券です。職場では、上司や同僚と一緒に仕事をしています。挨拶と会話は、人間関係を確認する重要な行為です(かつては、男性は喫煙場所で、女性は洗い場で、盛り上がっていました)。そこから、仕事の相談を切り出すこともできやすいです。難しく言うと「心理的安全性」ですが、私たちの言葉では「風通しのよい職場」です。
もっとも、無駄口ばかり叩いて仕事をしないとか、周りの迷惑になったりしたらダメですよ。
「職場は仕事だけの場ではない」「面談が社員の安心感を高める」