書籍が5年で1割値上がり

2025年12月31日   岡本全勝

11月22日の日経新聞に「書籍が5年で1割値上がり」が載っていました。理由は、印刷用紙と物流費の値上がりだそうです。
確かに、本が高くなったなあと思います。新書や文庫で、千円を超えるのですから。内容を考えると、それでも安いとも言えますが。

・・・書籍や雑誌の値上がりが加速している。出版業界を調査・研究する出版科学研究所(東京・新宿)によると、2024年の書籍1冊あたりの加重平均価格(消費税を含まない本体のみの価格)は1306円と5年で124円(10%)上昇。それ以前の5年間の上昇幅である66円(6%)を上回った。印刷用紙などの上昇や販売部数の減少が響く。
文庫は新刊のみの試算で801円となり5年で101円(14%)上昇した。手軽さが魅力だったが、最近は1000円を超える新刊も珍しくない。新書は99円(12%)高の925円だ。雑誌の値上がりはより大きく104円(18%)高の693円。「用紙代や物流費が高騰し、電子書籍の存在で初版部数が絞られる傾向も影響している」(出版科学研究所)・・・

・・・出版物市場の縮小は1冊あたりのコスト上昇など収益効率の悪化を招く。24年の紙の書籍・雑誌の推定販売金額は1兆56億円。5年で19%減った。新刊の発行部数を新刊点数で割った新刊1点あたりの発行部数は24年が約3600冊で11%減った。
雑誌の値上がりが目立つ理由には、掲載する広告の受注減少で売価の引き上げを迫られていることもある。SNSなどインターネットの情報に対抗するため、特集企画などで保存性の高い誌面づくりが進み単価上昇の一因になっているとの指摘もある・・・