福井ひとし氏の公文書徘徊8

2025年12月25日   岡本全勝

『アジア時報』12月号に、福井ひとし氏の連載「一片の冰心、玉壺にありや?―公文書界隈を徘徊する」第8回「「撃ちてし止まむ」情報局」が載りました。

戦前の内閣の情報機関についての記録です。内閣に置かれた、「内閣情報部」や「情報局」です。国内外の情報収集・活用を行うインテリジェンス機関で、戦時中に国策の宣伝や刊行物等の検閲を行っていました。戦後は、現在の「内閣調査室」に引き継がれたようです。
仕事の性質上、どのようなことをしていたか(現在も何をしているのか)、詳しいことは公表されていません。戦前の文書のほとんどは、敗戦時に焼かれたのでしょう。81ページには、国策紙芝居を、毎日1ヶ月間燃やし続けたとの話も載っています。

今回の記事は、残っている文書を元に、どのような経緯でこのような組織が作られたか、どのような活動をしていたかをたどります。官庁の組織なので、そこは記録が残るのです。
主な活動は、対外的なスパイ活動ではなく、国内の情報収集と思想誘導だったようです。

「撃ちてし止まむ」というセリフは、私が子どもの頃によく聞きました。私は1955年生まれ、戦後10年で生まれましたから、戦争はつい先日のことだったのです。パチンコ屋からは、軍艦マーチが流れていました。最近はどうなっているのでしょうか。
「愛国行進曲」が、内閣情報部の発案で募集されたことを知りました。知恵ものがいたのですね。この歌も、よく聞きました。若い人は知らないでしょうね。