人工知能で国会答弁作成支援2

人工知能で国会答弁作成支援」の続きです。
人工知能は、答弁作成にも使えそうです。前例通りの答弁を書くのなら。

ただし、人工知能は過去の蓄積を調べる機能であって、頭の「肉体労働」を楽にするけど、新しいことを考えるといった「創造性」はないのでしょうね。過去に類似例のない質問が出たら、どのような答弁案を作ってくれるのでしょうか。その答弁の当否を、職員は判断できるのでしょうか。

次の記事を読むと、勝手に捏造してくれるそうです。しかも、社員・職員が見破ることができないのです。人工知能に頼るようになると、まちがいを見つける能力も育たないでしょう。
人工知能が嘘をつくことも大問題ですが、人工知能に頼ることで職員の能力が向上しないことが、一番の弊害かもしれません。自動運転で車を運転する技術が下手になること、ワープロを使うことで漢字を覚えなくなることなどは大きな問題を生じませんが、職員育成・能力向上については大問題です。

10月8日付け日経新聞「デロイト、AIを使用した報告書に誤り オーストラリア政府に返金」。
・・・コンサル大手デロイトが人工知能(AI)を使用して作成した報告書に複数の誤りが発覚し、顧客のオーストラリア政府に代金の一部を返金したことが分かった。AIの利用が広がるコンサル業界の信頼性に疑問符がつきそうだ。

豪メディアが7日までに報じた。報告書は豪雇用省の依頼を受け、デロイトが約44万豪ドル(約4400万円)の報酬で作成。7月に公表したという。
ところが、報告書を見た地元大学の研究者が誤りを指摘。存在しない学術文献3件が参照されたことになっていたり、裁判所の判決文からの引用として文章が捏造されたりしていた。
豪メディアによると、デロイトは報告書の作成にAIを使用したと認めた・・・