8月20日の日経新聞には「クラーク元英産業戦略相「民営化、規制不十分だった」 放任は否定」も載っていました。先日書いた「イギリス、民営化政策転換」の続きになります。
・・・英国ではサッチャー政権時代に進めた民営化から転換し、産業政策で政府の関与を強めつつある。保守党のグレッグ・クラーク元ビジネス・エネルギー・産業戦略相は日本経済新聞の取材に「様々な方法で産業育成に取り組んだ。完全な自由放任主義ではなかった」と述べた。民営化後の企業に対する規制は不十分だったと指摘した。
――保守党のサッチャー政権が1980年代に進めた民営化の弊害が目立ちます。何が間違っていたのでしょうか。
「忘れられがちだが、民営化以前のインフラ部門は政府の財政制約で設備投資が抑制されていた。民営化で変革がもたらされた。ただ、インフラは独占企業が担うことになる。規制の面で、消費者の利益を擁護する運営が必ずされるとは言いがたかった」
「初期の規制モデルはナイーブだった。企業は規制当局を説得し、楽な条件で事業を進めようとした。民営化自体が間違っていたとは思わないが、規制には誤りがあった」・・・