電車の定時運行が社会を変える

日経新聞夕刊1面コラム「あすへの話題」、8月18日は市川晃・住友林業会長の「ジャカルタ都市高速鉄道」でした。そこに、次のようなことが書かれています。

ジャカルタは世界最大の渋滞都市ともいわれるように、市内の移動はまったく時間が読めず、スケジュールの変更も日常的です。なので時間に寛容な社会ですが、この地下鉄は定時運行をしています。住民は、時間通りに次々と電車が来ることに驚いたそうです。

さらに、、時間通りに電車が来るので、人が整列して乗車を待つようになったそうです。市川さんは次のように、書いておられます。
「定刻に列車を発車させるには整列乗車は有用であり、時間を守るということが人の生活習慣や価値観に大きな影響を与えている。地下鉄という新たなインフラがこれからのジャカルタ社会にどのような変化をもたらすのだろうか」

実は日本も同じ経験をしました。明治初年に鉄道を敷設した際、工事の監督に当たった外国人は、日本人が時間を守らないことに驚いています。そもそも、庶民の暮らしには、時計がなかったのですが。お寺の鐘も、2時間に1度鳴っていました。それも不定時法でです。午の刻は、昼の11時から13時でした。