コミュニティの再生を

7月12日の朝日新聞読書欄、饗庭伸・東京都立大学教授の「コミュニティの再生 豊かで魅力的な資源へ生かす道」から。

・・・コミュニティは呪文のような言葉である。社会学の専門用語だったこの言葉が人々の口に上るようになってから約50年たつが、「~センター」や「~デザイン」など、色々な言葉とくっつきながら、この言葉はちょっとよい世界に人々を導いてきた。そしてそこに「再生」がつくと、「なんかやってみようか」と人々の背中を押す実践的な言葉になる。
人々が豊かな暮らしを送るために必要な資源を調達する場が都市である。そこで発達した調達の仕組みが政府や市場であり、コミュニティもその一つ。それは資源が政府や市場では調達できないときに期待されて登場する。
その現状は、はっきり言ってぼろぼろである。コロナ禍の時にも役に立たなかった。アベノマスクはコミュニティではなく郵便を使って分配されたし、怪しい自警団に成り果てたコミュニティもある。しかし、まだ使える骨組みは残っており、何よりもこの言葉には、人々を明るく前に向かわせる力がある。だから「コミュニティの再生」なのだ・・・

続いて、関係図書の紹介が載っています。原文をお読みください。