ASEANの頼れる「級友」に

6月9日の読売新聞、相沢伸広・九州大比較社会文化研究院教授 の「東南アジア外交 ASEANの頼れる「級友」に」から。

・・・日本がASEANに「選ばれる」最大のメリットは経済面です。東南アジアの経済成長は日本経済に直結する死活問題だからです。東南アジアから見て、日本が「助けたい国」、「選びたい仲間」と認知されるかが重要なポイントとなります。

ASEAN各国の政治家や官僚などの政策コミュニティーには30~40代が多く、彼らの景色には、1980年代のように日本を「仰ぎ見る」形式は全くありません。非常にフラットに、「クラスメート」の一人として日本を見ているように感じます。

現時点では、日本は大変人気のあるクラスメートとしての地位を得ているのは確かです。継続的な支援に加え、カンボジア和平、97年の通貨危機対応などへの功績で、「日本は決して合意を 反故ほご にしない」「困ったときには助けてくれる」という信頼と期待は確実に醸成されています・・・