10月19日の日経新聞夕刊「人間発見」、経済コラムニスト・大江英樹さんの「「定年楽園」を生きる」から。
・・・サラリーマンにとって定年は人生の一大事。前と後で慣れ親しんだ生活が一変します。本当は50代になり「社長になる目」がなくなった人は、早めに頭を切り替え次の人生へと踏み出すべきです。
そもそも出世レースは相当分の悪い勝負です。ゴールは社長の席1つだけ。実力に加え、運も左右します。会社に全てをささげ仕事にまい進、出世に努めるのも40代までならいい。でも50代は残りの人生に目を向けた方がいい。
社長以外は、副社長もヒラもサラリーマンの大多数はある意味「負け犬」です。そして定年を迎える。早めに切り替え「成仏」してこそ、残り30〜40年の人生が輝きます。
かく言う私も当時は全くダメでした。起業したいとは、ぼんやり思っていましたが、具体的なプランはない。流されるまま、定年後も65歳まで勤められる再雇用制度を利用し、それまでと同じ仕事を惰性で続けました。
これは相当のストレスです。昨日までその部門の長だったのが一兵卒となり、責任と権限が曖昧になる。もちろん週3日勤務だし、給与の激減は納得の上でした。自分なりに努力し、コピーやお茶入れ、トナー交換などもフットワーク軽くやってみましたが明らかに浮いていましたね・・・