2023年スペイン旅行5

2023年スペイン旅行4」の続きです。
スペインの歴史についてです。
この地が、古代ローマ帝国の支配のあと、ゲルマン民族が入り、西ゴートが有力だったこと。その後、イスラムに支配され、キリスト教勢力が国土回復運動で奪還したこと。イスラム文化の方が高く、古代ギリシャの著作もスペインで翻訳され、西欧にもたらされたこと。コロンブスの新世界発見のあと、世界に広がる植民地を持ったこと・・・。第1次大戦後のスペイン内戦、フランコ独裁、民主化。その程度しか知りませんよね。
他には、闘牛、フラメンコ、パエリア、サッカー・・・。

アーヴィング著『アルハンブラ物語』(1997、岩波文庫)をかつて読んだのですが、雰囲気だけしか覚えていません。『ドン・キホーテ』は、分量が多くてまだ挑戦していません。

で、簡単に勉強していきました。といっても、観光のためであって、本格的なものではありません。
概説については、池上俊一著『情熱でたどるスペイン史』(2019年、岩波ジュニア新書)、立石博高著『スペイン史10講』(2021年、岩波新書)を読んでいきました。前者が読みやすいです。田澤耕著『物語 カタルーニャの歴史 増補版-知られざる地中海帝国の興亡』(2019年、中公新書)は、半分だけ読みました。

イスラム支配下の時代はおくとして、レコンキスタ以降の歴史も、複雑です。簡単に「スペイン帝国」ができたのではないのです。そもそも「帝国」は存在しませんでした。いくつもの国があって、それぞれの王を一人の王が兼ねることで、スペインができていました。しかもその王は、時に(ハプスブルク家)オーストリア、イタリアなども支配しています。カタルーニャやバスク地方の分権志向も、なるほどです。カタルーニャはしくじらなかったら、ポルトガルのように別の国になっていたといわれています。
これらを読むと、現地の案内人の説明がよくわかりました。