9月5日の朝日新聞に「関東大震災時の朝鮮人虐殺、神奈川での記録見つかる 被害者名も記載 知事から内務省局長あて報告書」が載っていました。
・・・1923年の関東大震災での朝鮮人虐殺について、神奈川県が事件をまとめたとみられる資料が見つかったと虐殺の歴史を調べる地元団体が4日、明らかにした。県内で起きた朝鮮人への殺傷事件59件の概要のほか、殺害された計145人のうち14人の名前も記載している。
資料は23年11月21日付で、当時の安河内麻吉・神奈川県知事から内務省警保局長にあてた報告書とみられる。「震災に伴う朝鮮人並びに支那人に関する犯罪及び保護状況その他調査の件」と題されている・・・
関東大震災時の虐殺事件自体が大きな問題ですが、ここで取り上げたいのは、そのような資料を当時の県庁が作り内務省に報告していたこと、そしてその記録は多分、内務省警保局を引き継いだ警察庁や公文書館に残っていないであろうことです。
敗戦後に、内務省がたくさんの資料を燃やしたことは報告されています。責任追及を恐れてのことですが、貴重な資料を失ってしまいました。