天気予報に見る一国主義

今年も、日本列島を台風が襲い、大きな被害と社会生活の混乱をもたらしました。天気予報が発達し、台風がどこにいるか、このあとどのような方向に進むかの予報もきめ細かくなされます。現地からは、映像が伝えられます。

それを見て、思うことがあります。今年の台風6号は、沖縄付近で停滞し、九州を北上しました。皆さんも、記憶に新しいことと思います。
ところで、この6号はその後、韓半島を北上したのです。しかし、日本の天気予報もニュース番組も、台風が日本列島から離れると、取り上げることはなくなります。
台風が南の海で発生したことは、天気予報が知らせてくれ、その後の予報進路も伝えてくれます。そのいくつかは、日本に来ることはありませんが、台湾などを襲うことがあります。それらも、日本では詳しく伝えられません。

海外旅行に行ったときも、東南アジアやヨーロッパでは、天気予報はその国だけでなく、周辺の国も含めた天気図であり、予報になっています。地理的に、気象的にそうせざるをえないのでしょうが。
日本人が、日本のテレビや新聞を見ている限り、近隣諸国に思いをいたすことはなく、自国のことだけを考える癖がつくようです。