連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第159回「官僚の失敗─官僚機構の機能不全」が、発行されました。
前回まで、官僚を巡る問題の概要や背景を説明してきました。次に、「官僚の失敗」といわれるものを分析します。官僚批判にはいろいろなものがありますが、大きく分けると3つに分類できます。
決裁文書改ざんなどは、仕事ぶりが適正かどうかという問題です。セクハラなどは、人としての立ち居振る舞いの問題です。そして3つめが、官僚機構の機能不全です。
官僚組織の失敗例として、原発事故、公害、薬害事件、不良債権処理、年金記録問題、統計偽装を取り上げました。
若い人は、話に聞いたことはあっても、詳しくは知らないでしょうね。その時々は大きな話題になっても、それらをきちんと記録し分析した本がないのです。しかし、失敗に学ぶことは重要です。関係者は話したくないでしょうから、誰がどのようにして分析し、記録として残すかです。