私の記憶に間違いなければ、50年前の今日、1973年(昭和48年)3月10日は、東大の入学試験合格者発表の日でした。
高校の卒業式の日だったのですが欠席し、東京まで自分の番号を探しに来ました。当時は、本郷キャンパスの御殿下グラウンドの塀に、合格者の番号を書いた紙が張り出されました。
試験は手応えがあったのですが、そこは最難関の入試です。不安と緊張がありました。番号が張り出される直後の混雑する時間帯を避けて、遅れていきました。不思議なことに、遠くから自分の番号がだけが目に入りました。一緒に受けた友人の番号を確認し、公衆電話から両親と担任の先生に報告しました。
大学からすれば、毎年繰り返される行事であり、文科一類に入学した630人(当時の定数)の一人でしかありませんが、私にとっては、その後の50年の人生を決定した日でした。これに受かるということは、官僚になる道を選んだということでした。
振り返ると、たくさんの貴重な経験ができ、充実した職業人生でしたが、他方でえらい苦労をする生活でした。当時は、そんなことを知るよしもありません。
50年とは半世紀。一つ一つを振り返ると長かったような気がしますが、全体を見るとあっという間のことでした。
ところが、間違って記憶していたのです。「50年前の3月10日その2」