2月22日の日経新聞夕刊コラム「あすへの話題」、松浦寿輝の「技術に疲れる」に、次のような話が載っています。
アメリカでは、スマートフォンに倦いた若者たちの間で、折りたたみ式携帯電話、フリップフォン、いわゆるガラケーがもてはやされているのだそうです。あまりに高度な機能がてんこ盛りのスマートフォンにうんざりして、たんに通話ができればそれで十分という「ミニマリズム」の生活感覚が、むしろおしゃれなのだそうです。
松浦先生は、次のように締めくくっておられます。
「機能が多ければ多いだけ、それをなんとか使いこなさなければと追い立てられる気持ちになるのは人情である。進化しすぎたテクノロジーに遮二無二追いつこうと走りつづけることに、われわれはどうやら疲れはじめているようである」