11月7日の日経新聞「My Purpose 政治を「じぶんごと」に」は、「令和生まれの官庁 新しい課題「解決型」で挑む」でした。
・・・デジタル庁、こども家庭庁、内閣感染症危機管理統括庁(仮称)――。元号が令和になって以降、新しい官庁の発足が相次ぐ。具体的な問題の解決を掲げた「ミッション志向」は、そこに活躍の場を見いだそうとする民間人材を引き寄せている・・・
内閣官房こども家庭庁設立準備室で参事官補佐を務める花房さんは保育大手ポピンズで働いていて、職員公募に手を上げて採用されました。総務省からデジタル庁立ち上げに関わった後、企業に転じた例も取り上げられています。
ここに見ることができるのは、職員の官民交流とともに、新官庁での民間出身者の採用です。デジタル庁、子ども家庭庁などは、明確な任務を持った組織です。そこでは、途中採用の人も明確な役割を与えられ、自分のしたいことやできることが明確でしょう。だから、転職しやすいと思います。
他方で、伝統的官庁での、職員の頻繁な人事異動、専門家を育てず何でもできる幹部を養成する仕組みが、技能を身に付けにくい、働きがいのない職場をつくっています。
そして、このような任務が明確な官庁がつくられることには、従来型の役所の分割が限界に来ているようにも思えます。先に「子ども政策、先行く自治体」で書いたことです。