7月12日の日経新聞に、斉藤徹弥・編集委員の「強い自民、知事選分裂誘う」が載っていました。今回の参議院選挙の結果を受けたものですが、それが知事選挙に与える影響です。このような分析もあるのですね。目の付け所が違います。
・・・参院選は自民党の地方基盤の強さを浮き彫りにした。ただその強さは自民党の地方組織に野党を気にすることなく権力闘争に走りやすい環境をもたらす。統一地方選が控える2023年にかけて各地で相次ぐ知事選は、自民分裂の激しい選挙が増えそうだ・・・
・・・今後しばらく国政選挙がないとみられることから、自民党内の関心は県議を中心とした地方組織の権力闘争に向く可能性が大きい。その舞台になるのが知事選だ・・・負けた県連はもちろん、勝った県連でも知事選に向けて県議の主導権争いが激しくなりやすい・・・
・・・地方政治に詳しい東北大学の河村和徳准教授によると、自民党の県議はもともと分裂傾向にある。理由の一つが県内の地域格差だ。地方では人口の県都集中が進む。都市部の県議は無党派を重視する傾向を強め、古くからの自民党支持層の多い郡部の県議と対立しがちになる。
小選挙区の定着で県議から国政への道が狭まったことも背景にある。当選回数を重ねるベテラン県議が増え、若手県議は不満を抱きやすい。県連運営の主導権を狙い、県連執行部とは別の知事候補を担ぐ例も目立つ・・・無風の国政選挙は激しい知事選のゆりかごである・・・