内閣人事局が、管理職研修の教科書を作りました。「国家公務員のためのマネジメントテキスト」(11月16日公表)。「発表資料」
作成の趣旨は、発表資料に書かれているとおり。働き方改革を推進するためには、「マネジメント改革」と「業務の抜本見直し」が必要だと分かりました。そのマネジメント改革の一つです。
私の連載「公共を創る」でも指摘しているように、日本社会は先進国に追いついき、右肩上がりが終わりました。手本に向かって全員が団結して進むという形が、成熟社会にそぐわなくなりました。
振り返ってみると、企業でも官庁でも、管理職研修は本格的・系統的に行われてきませんでした。「先輩のやり方を見て覚える」でした。また、かつての職場は、大卒は幹部候補、高卒と中卒は基幹要員、女性は補助という3経路で人事を管理していました。これも、進学率の向上、男女共同参画の進展で、成り立たなくなりました。
21世になってそれが顕在化し、企業でも官庁でも管理職のあり方が再検討されるようになったのです。管理職に管理職の仕事をさせるのです。
職場慣行も、メンバーシップ型からジョブ型への移行が進められています。雇用と労働における「この国のかたち」が大きく変わろうとしてます。
内閣人事局の幹部候補研修のうち係長級と補佐級については、私が研修講師を務めたビデオ教材を作成しました。近いうちに、研修を実施するようです。