6月6日の日経新聞1面「チャートは語る」は、「学び直し 世界が競う、出遅れる日本 所得格差が壁」でした。
・・・新型コロナウイルスの感染収束後の経済成長に向け、欧米主要国が人材の「学び直し(リスキリング)」を競っている。デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速するなか、スキルの向上は生産性のカギを握り国際競争力を左右する。出遅れる日本は公的支援の改善が課題だ。
学び直しと生産性は一定の相関関係がある。経済協力開発機構(OECD)のデータをみると、仕事に関する再教育へ参加する人の割合が高い国ほど時間あたり労働生産性が高い・・・
時間当たり労働生産性と、仕事関連の再教育への参加率の国際比較が、図になって載っています。ノルウェー、デンマーク、スウェーデンでは再教育の参加率が50%を越え、時間当たり労働生産性は80ドルを超えています。日本は、再教育の参加率は35%、時間当たり労働生産性は40ドルあまりで下位にいます。
私のような事務職の経験からも、職場で必要とされる技能が変わってきていることがわかります。パソコンも、電子メールも、ワードプロセッサも、図表作成も、就職してから身につけました。情報セキュリティも。そして、どんどん進化しています。職場で、研修を受け、見よう見まねで覚え、できないところは、職員たちに助けてもらっています。
もちろん、行政官として知らなければならない「社会の変化」も激しいです(これについては拙著「明るい公務員講座 仕事の達人編」94ページで書きました)。大学で学んだことでは、役に立たず、追いつけません。
かつての日本企業は、社員を抱え、教育訓練して、新しい生産工場へ配置転換する。それが強みだと言われました。どうなったんでしょう。