吉田博展

東京都美術館で開かれている「吉田博展」がお勧めです。
風景だけでなく、光と空気、湿度までを写し出しているように、私には見えます。これが、絵ではなく木版画だということに、二度驚きます。日光東照宮陽明門の作品は、90回重ねて摺っているのだそうです。
私の説明より、「見どころ」が、わかりやすいです。「瀬戸内海集 帆船」の色の変化は、感激します。

これだけの芸術を、学生時代には教えてもらわず、長く知りませんでした。私が知ったのは、まだ20年ほど前でしょうか。剣山の版画(この展覧会のポスターになっています)を見てからです。
故ダイアナ妃が、作品を執務室に飾っていたことは有名です。
日本の芸術について、日本人は知らないのか、西欧を高く見て日本を低く評価しているのでしょうか。若冲も、アメリカ人に発見されてから、日本で評価が上がりました。