12月12日の日経新聞読書欄、「理想のリスニング」著者の阿部公彦・東大教授の「英語のためにも日本語再考」から。
・・・日本語の話し言葉は英語に比べ「相手との良い関係や場の雰囲気を作るには便利だけれど、議論に必要な安定した論理性や表現が十分ではない」という。いっこうに当を得ない一部国会議員の質問や答弁が典型例だ。
雄弁術の発達した西欧語は往々にして「話し言葉がそのまま書き言葉として通用するくらいの様式性を備えている」。日本社会が西欧発の制度を土台にしている以上「日本語でも書き言葉に近い話し言葉を育てていく必要があるのではないか」・・・