9月17日の日経新聞夕刊「こころの玉手箱」鹿島茂さんの「ブックエンド」から。鹿島茂先生については、このホームページで、古書集めのすごさを紹介したことがあります。
先生が集めた、フランスの古書。とんでもないお金がかかった成果ですが、それを並べた書斎が、レンタル・スタジオとして家賃を稼いでいるそうです。確かに、日本で洋書が並んだ書棚はそうはないでしょうから、売れるでしょうね。
松原隆一郎先生の書庫を見せてもらって、うらやましく思ったことがあります。
ところで、書棚で、気になることを思い出しました。
一つは、先日開所した、東日本大震災・原子力災害伝承館です。導入の映画の背景に、書物が並んだ書棚が写ります。それが、すべて洋書なのです。なぜ、福島の紹介に洋書なのですかね。
ちなみに、そのあと背景は変わり、言葉が並びます。それもすべて英語です。見学に来た子どもたちは、どう思うでしょうか。この映画を作った人たちは、誰を観客に想定して作ったのでしょうか。次回見直しの際には、日本語、それも子どもにもわかる言葉にしてください。
もう一つ、自民党総裁室の総裁の後ろの書棚です。これも、整然とした背表紙が並んでいます。整然としすぎて、この本は何なのだろうかと、疑問に思います。