大熊町と双葉町の負担の上に

事故を起こした東電福島第一原発が立地していた、大熊町と双葉町は、放射線量の高い地域が残り、避難指示解除ができない場所も多いです。少しずつ復興が進んでいますが、まだ復興の出発点に立てない地域があるということです。

さらに、第一原発周辺に、中間貯蔵施設を造りました。福島県内の除染作業で出た土などを、一か所に集めて保管する場所です。これによって、他の地域の放射線量は低くなり、安全になりました。
しかし、中間貯蔵施設を引き受けた大熊町と双葉町は、この迷惑な施設を抱えなければなりません。両町が自らを犠牲にして、他の地域の復興を支えたのです。これは、いくら感謝しても足りません。

いま、第一原発に貯まり続けている処理水を、どのように処理するかの検討が続けられています。「このまま貯め続けよ」との意見もあるようですが、敷地内でのタンクの増設が限界に来つつあります。このまま、貯め続けるわけにはいかないのです。
そして、それを減らさないことには、これらの水とタンクが増え続け、それは大熊町と双葉町に引き受けてもらうということなのです。使用済みのタンクの部材は、放射性廃棄物となります。
処理をして減らさないと、両町にさらなる負担を押しつけることになります。その点を認識してください。