5月23日の毎日新聞「論点 国家公務員の不祥事」に、私の発言「現場の声 政策に生かせ」が載りました。先日、上野編集委員の取材を受けました。
相次ぐ中央官庁での不祥事は、残念なことです。しかし、それらの中には、原因や様相が異なるものが含まれています。
ここでは、3つに分類しました。一つは官僚機構の構造的問題、もう一つは官僚たちの仕事の仕方の問題、そして最後は個人の立ち居振る舞いです。記事では、第2、第3、第1の順に書かれています。
「公務員の中にも、変な奴がいる」と言ってしまえば、それまでですが。完全になくせないとしても、幹部の破廉恥行為や、公務で重大な失敗を起こしては、国民の信頼を損ねます。これは、くり返し正確な仕事、清潔な振る舞いを注意喚起しなければなりません。
他方で、第一の構造的問題は、構造的に取り組まなければなりません。すなわち、「官僚は政策で勝負する」ように、切り替えなければなりません。
一つは、ここに書いたように、欧米にお手本がない以上、自分たちで考えることです。
もう一つは、出世も大事ですが、それとともに政策が重要であることです。官僚の役割は政策ですから。
すると幹部公務員、特に局長級は評価の基準を、打ち出した政策とするべきです。補助金を配ること、大過なく過ごすこと、政治家に気に入られることは、高級官僚の評価基準ではないでしょう。この項続く。