1月24日の読売新聞「経営者に聞く」、冨山和彦さんの「デジタル革命 乱世が来た」から。
・・・経営の醍醐味って、人間ドラマにあるんですよね。いい経営をすると、そこで働いている人の人生を良くする。悪い経営をすればその人たちが不幸になる。超一流企業には、ドラマ性があるようでないのです
(山崎豊子の小説)「沈まぬ太陽」では、航空会社のエリートが左遷されるけど、ケニアに飛ばされただけでしょ。それに比べ、地方の旅館やバス会社は、切ない話がいっぱいある。来月の給料が払えないとか、連帯保証しているから自己破産するしかないとか・・・
・・・エリートコースと称して有望な若手を企画部門や管理部門に配置する大企業がありますが、最悪ですね。全く役に立ちません。その人が社長になる頃には、すべてが変わってしまっているのだから・・・
・・・これからは経営者も若者も、360度、あらゆる方向に好奇心を持つことがすごく大事です。
世の中はどんどん変化していますから、いろんな可能性があります。どれだけ多様な領域に関心を持っているか、あるいは人間関係を持っているか。
いわゆる高学歴のエリートさんの空間で生きているだけではダメです。過去はそれで成功したかもしれないけど、新しいことと接点が持ちにくくなる・・・