東北経済産業局が、グループ補助金交付先へのアンケート調査結果(第7回)を公表しました。この補助金は、大震災で被災した中小企業が、施設設備を復旧する際の補助金です。交付先がどうなっているか、毎年調査をしています。これは重要です。補助金を交付したら終わり(役所仕事にはしばしばあるのですが)ではなく、それがどのような成果を生んでいるか、また課題は何かが分かるのです。
うち、東北4県を見てください。交付先9,315者のうち5,912者から回答がありました。卸小売・サービス業、製造業、建設業、水産・食品加工業、運送業、旅館・ホテル業と、業種は多岐にわたっています。
売上が震災前の水準以上まで回復したと回答した企業の割合は、45%。業種別では、建設業75%、運送業57%、製造業48%です。低いのは、水産・食品加工業29% 、卸小売・サービス業34%、旅館・ホテル業35%です。
売上が回復した主な要因は、「復興特需、その他要因による新規顧客の確保」、「新商品・新サービス開発等」。主な経営課題は、「人材の確保・育成」、「販路の確保・開拓」です。
この傾向は、前年と大きくは変わっていません。この補助金は、大震災の際に初めて作ったもので、大きな効果がありました。しかし、補助金で施設設備は復旧できるのですが、売り上げを戻すのは難しい点もあります。