スリッパって、日本の発明品だと知っていましたか。私も西洋のものと思っていたのですが、外国のホテルでは置いてなく、日本産だと知りました。12月24日の日経新聞が、その生い立ちを詳しく紹介していました。
江戸末期に開国した日本。西洋人は人前で靴を脱ぐ習慣がなく、畳に靴を履いたまま上がろうとして混乱が起きました。そこで、靴の上から履く履き物を作ったのだそうです。1900年頃から日本人も使い始めますが、日本人は靴の上からでなく、素足に履いたのです。暮らしが洋風になり、板張りの部屋が増えたことも、スリッパが普及した要因でしょうね。
日本発祥のスリッパは、飛行機の機内サービスとして、世界各国の航空会社に取り入れられています。若い頃に国際線に乗ると、機内用に靴下が支給されて、「貧乏くさいなあ」と思っていました。よく考えれば、欧米にはスリッパがなかったからですね。
日本のホテルにはスリッパは行き渡ったようですが、世界のホテルにも普及しますかね。
西洋風に家の中でも靴というお家(東京)を知っていますが、「どこまで靴のママで行くのですか」とトンチンカンな質問をしたことがあります。「ベッドやお風呂の際には、どこで靴を脱ぐのですか」という質問です。もちろん、「そこまで靴」あるいは「靴を脱いで歩く」が答でした。
ホテルのベッドカバーの足の方に、目立つ色の帯の様なものがかかっています。あれも、長い間疑問でした。「なんのためにあるの。邪魔なだけや」と、取り外していました。あるとき、教えてもらいました。ベッドスローといって、靴を履いたままベッドに横になった際に、掛け布団が汚れないように敷いてあるのだそうです。
トイレの履き物も下駄からスリッパになり、病院などでもスリッパです。記事では、学校で履く「上履き」も紹介されています。この上履きは、病院や介護施設でも利用されているようです。