宇野重規著『保守主義とは何か』(2016年、中公新書)が、勉強になりました。詳しくは本を読んでいただくとして。あまり考えることなく、「保守」や「革新」、「保守主義」という言葉を使います。伝統主義、復古主義、新自由主義、さらには保守感情とは、どこが違うのか。よくわかります。
保守感情、伝統主義は古くからありますが、保守主義は「革命」「進歩」という概念、政治主張に対して生まれた考えです。進歩という概念が力を失うと、保守主義も影が薄くなってきます。
宇野先生の、いつもながらの切れ味の良い説明は、わかりやすいです。ただし、第4章日本の保守主義は、対象となる日本の保守主義が曖昧なので、分析は一刀両断にはならないようです。
お勧めです。