先日紹介した、滝田洋一著「世界経済大乱」(2016年、日経プレミアシリーズ新書)から、興味深かった点を紹介します。
アメリカの有力シンクタンクのピュー・リサーチ・センターが、2015年2月に実施したアメリカ人への意識調査結果です(p176)。アジア太平洋地域の主要4か国について、信頼できるかの問です。オーストラリアが80%、次いで日本が68%、韓国は49%、中国は30%です。
興味深いのは、第2次世界大戦の謝罪についての問です。三者択一で、日本は「十分に謝罪した」が37%程度、「謝罪は不要」が24%程度、あわせて61%です。他方、「不十分」が28%程度です。ドイツにも同じ質問をしています。「十分に謝罪した」と「謝罪は不要」をあわせて、54%です。「謝罪が不十分」は、37%程度あります。
日本では、「ドイツはよく謝罪したのに、日本は不十分だ」との意見をマスコミで聞きますが、この調査に関する限り、そうではないのですね。その後「改心」して、アメリカの言うことを聞く「優等生」日本と、必ずしも言うことを聞かないドイツとの差でしょうか。