明るい課長講座上級編。困った、あなたならどうする

昨日に続いて、明るい課長講座です。ある人から「全勝さんなら、どうしますか」と質問されて、よい回答が浮かばなかった事例です。かなり上級編です。市販の「職場もの」の本には、出ていないでしょうね(苦笑)。
(場面1)
登場人物は、Aさん(上司、例えば局長)、B(その部下、例えば課長)、C(Bの部下、例えば課長補佐)。3人が、職場(Aさんの部屋)で、仕事の打ち合わせをしています。Aさんが、聞きます。「Cくん、あの件はこうなっていたけど、その後どうなったかな?」。あるいは、「Bさん、あの件はどうなっていたかな?」と。
実はその件は、C君が、直接の上司であるBさんには内緒で、Aさんと進めていた案件です。あるいは、Aさんが、部下であるBを飛ばして、C君と話を進めていた場合もあります。それほど、微妙な案件です。Aさんはそれを失念して、Bさんの前で、話題にしてしまったのです。
Bさんは、訳がわからず、きょとんします。しかし、いきさつがわかって、腸(はらわた)が煮えくりかえります。「Cのやつ、俺に内緒で、Aさんと仕事を進めやがって」。他方で、C君は、凍り付きます。「Aさん、それはないでしょ。Bさんには内緒と、言ったじゃないですか」。
さて、ここからが「課長講座」です。
問1、あなたがBさんだったら、どうしますか。
問2、あなたがCくんだったら、どうしますか。
Cくんの場合は、素知らぬ顔をして、Aさんの問に答える。そして、その場を離れてから、Bさんに「すみません、Aさんに言われて、作業をしていました」と言うのでしょうか。「いや~、Aさんが、Bさんに伝えていたと思っていました」と、白々しい嘘をつくことも可能ですが、そんな嘘は、Bさんはすぐに見破るでしょう。
Bさんの場合は、より難しいです。あなたがBさんだったら、怒りに震えています。しかし、Aさんに向かって「わたしは、その話を聞いていません」と言うことが正しいかどうか。言われたAさんは、ばつが悪いですわね。AさんとCくんと、2人を敵に回します。かといって、黙っていたら、この後、あなたは、AさんもC君も信用できなくなります。

(場面2)
よく似た場面として、飲み会の翌朝があります。前の晩にAさんとC君さらには他の人が一緒に飲みに行って、あなた(Bさん)だけが呼ばれなかった場合です。それが翌朝の会話で、わかったのです。事前にお誘いがあったけど、あなたは、別件があって断ったなら、問題がありません。しかし、あなただけ、どうやらお誘いがなかったような場合です。
AさんとCくんだけなら秘密は守れるのでしょうが、参加者が多くなるとこんなことも起きます。無邪気に「ゆうべはよかったね・・」と、Bさんの前で話してしまうのです。それを知ったあなたは、どのような行動をとるべきか。知らなかったら、良かったのにね。
教訓=飲み会は、誰を誘うかより、誰を呼ばないかを決めることが難しい
この設問は、職場での人間関係編であり、トラブル対応編です。