今日、原発事故避難12市町村を対象とした、「国の取り組み方針」を発表しました。これら自治体から、「将来像を描く際の基本となる要素(グランドデザイン)を示してほしい」との要請があり、作ったものです。
概ね10年後に向けたこの地域の復興の姿と、それに向けた国の取組姿勢を示すものです。今後、これを素案として、各自治体ごとに、国と県とも一緒になって検討を進め、施策を実施します。
放射性物質で汚染されたという困難な条件とともに、この地域の雇用を支えていた原発(3.5万人の内1万人)がなくなりそれに代わる産業を考えなければならないなど、難しい課題があります。
この地域全体で考えなければならないこととともに、地域内でも違った事情にあるので、それごとに考えなければならないこともあります。
前者は、例えば高速道路の開通に向けた作業、病院や高校など地域で共通に提供していたサービスなどがあります。
後者は、12市町村の中には、すでに帰還が始まっている地域、これから帰還が始まる地域、しばらくしてから帰還が始まる地域、そして、当分帰還できない地域があります。インフラ復旧や産業再開も、その条件によって違ってきます。他方、当分の間は帰還できない地域の住民には、住宅の提供など生活支援が必要です。