17日に、総務大臣が、東日本大震災に係る「取崩し型復興基金」の創設を発表されました。関係県が基金を作る場合に、特別交付税で支援する内容です。7月29日に決めた「復興の基本方針」の中に、地域が基金を作る際に、国が支援すると明記されていました。
特別交付税での支援なので、使い道は特定されません。自治体の判断で使うことができます。究極の「使い勝手の良い基金」です。もちろん公金ですから、何にでもというわけにはいきません。
阪神淡路大震災や中越地震の際には、運用型基金を支援しました。簡単に言うと、県が銀行からお金を借り、財団法人などに作った基金に無利子で貸し付けます。その運用差額(金利差)を、基金が使えるように仕組みます。しかし現在は低金利なので、金利差が出てきません。よって、今回は、特別交付税によって、現金で支援することになりました。実質的な支援額は、阪神淡路大震災の時より、大きくなっています。
先日解説した「復旧・復興事業の地方負担額への特別な交付税での財源手当」(10月12日の記事)とあわせ、被災地方団体は心配なく、多くの事業ができることになります。