今回の災害に際して、政府が力を入れている一つが、被災者の方々への情報提供です。被災者支援チームの時も、復興本部においても、市町村だけでなく、被災者の方々に直接必要な情報をお届けすることに、意を用いています。
ラジオ・テレビや新聞といった政府広報だけでなく、壁新聞やハンドブックを作って、被災者の皆さんに渡るようにしています。その内容も、かなり工夫しています。このような試みは、初めてのことと思います。内閣広報官、内閣広報室、政府広報のご協力に感謝します。
もちろん、各市町村もそれぞれに、努力していただいています。きめ細かな地域独自の情報は、市町村でなければできません。また、各種団体やボランティアの活動も重要です。仮設住宅の高齢者に、ボランティアの方々が相談に行っていただく際に、使えるようなチラシも作っています。
今回、「仮設住宅の暮らし手引き」と「生活再建ハンドブック」第3版を作りました。「仮設住宅の手引き」は、なかなかの優れものです。体と心の心配や、悪徳商法の注意など、これまでは余り取り上げられなかった情報が盛り込まれています。すなわち、「役所らしくない」のです。このチェック項目(ハンドブックのP3)は、そのほかの生活でも、使うことができます。
今後、順次、仮設住宅に入っておられる方々に、お配ります。これがまた、難しいのです。避難所なら、体育館に張り出すとか、入り口においておけばよかったのですが。仮設住宅になると、そうはいきません。NPOやボランティアの方々2も、ご協力を頂こうと思っています。さらに、民間アパートを借り上げて入っておられる方への連絡となると、各地に散らばっておられるので、これはもっと難しいです。