アメリカ、政策の成果と世論

10月3日の朝日新聞国際面「2010アメリカ中間選挙」、立野純二記者の「縮志向の米国」から。
・・「私たちは昨年来、数々の目標を達成した。なのに、なぜ、未完の課題ばかりをあげつらう? なぜ、成功したことに目を向けないのか」。オバマ氏は8月初め、ホワイトハウスに与党上院議員を招いた昼食会で、珍しく語気を強めて敗色ムードを戒めた。
そのいらだちの矛先は、11月の中間選挙を前に議員らが神経を注ぐ世論の動向にも向けられている。歴代大統領ができなかった国民皆保険、未曾有の経済危機を起こしたウォール街への規制強化、8千億ドル(約66兆9千億円)に及ぶ景気刺激予算枠の導入など、政権が任期前半で積み上げた実績は確かに異例の規模だ。
問題は、グローバル化した経済は、米大統領にも制御が利かないことだ・・