朝日新聞電子版、「ニューヨーク・タイムズ世界の話題」10月11日に「スティーブ・ジョブズ、家ではローテク父親だった」が載っています。
記者が、あのアップル社の創業者であるジョブズ氏に「じゃあ、あなたの子供さんたちはiPadが好きなんでしょうね」と聞いた時の答です。
「いいや。まだ、使ってないよ。家庭では、子供たちのハイテク使用を制限しているんだ」
これを聞いた記者は驚き、他のハイテク企業のトップにも取材します。その結果は。
・・多くのハイテク企業やベンチャー企業のトップが、家庭では同じようなことをしていた。ハイテク機器の画面を見る時間を厳しく制限し、翌日に学校がある晩はまったく使わせなかったり、週末でもアクセスできる時間を禁欲的といってよいほどに限ったりしていた・・
3Dロボティクスの最高経営責任者で雑誌ワイアードの前編集長クリス・アンダーソンは、どの電子機器についても家庭では親として管理し、使用時間を制限している。
6歳から17歳まで5人の子持ち。「私の子供たちも妻も、自分のことを『ハイテク心配過多のファシスト』と非難し、こんな規則がある友だちなんていないと抗議する」とアンダーソン。「でも、こんなことをするのも、ハイテクのこわさを直接知っているからだ。自分自身にも、とりこになるかもしれないこわさを感じるし、子供たちにそうなってほしくはない」と強調する。
その危険性とは、有害なコンテンツなどにさらされることだ。ポルノや他の子供たちからのいじめ。なんといってもこわいのは、両親も経験したように、こうした機器やネットの世界に依存する中毒症状に陥ってしまうことだ。
ハイテク専門のマーケティング・コミュニケーション企業OutCast Agencyの最高経営責任者アレックス・コンスタンチノープルは、5歳になる一番下の息子には、平日は電子機器をさわらせないようにしている。10歳から13歳までの上の子供たちの場合は、翌日に学校がある晩は30分しか使わせないでいる・・
子どもさんを持った多くの家庭で、悩んでおられるのではないでしょうか。スマートフォンは便利ですし、楽しいです。通勤電車の中でも、たくさんの大人がスマホをみています。私だってパソコンが横にあると、ついついニュースを見たりサーフィンをしてしまいます。すると集中できなくなります。便利さは、危険と中毒とを併せ持っています。「免疫のない」子どもには、もっと魅力的で、かつ危険でしょう。
子どもに、「××ちゃんも持っている」「友達は皆持っているよ」「持っていないと、遊んでもらえない」といわれると、親はついつい買い与えてしまいます(これは、子どもがおもちゃなどを買ってもらう時の、常套句です。あなたも覚えがあるでしょ)。しかし、スマホ、ケータイ電話はまだ世に出てから新しく、子どもに与える影響は十分に検証されていません。他方で、勉強に集中できない、犯罪被害に遭っているという負の影響は、たくさん報告されています。
子どもに、どのようにスマホを使わせるか。この記事では、年齢による制限など実例が報告されています。本文をお読みください。