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法律ができるまで4

2004年6月16日   岡本全勝
4月以降
4月に入って衆議院では、年金法を巡る問題で民主党が審議を拒否しました。その結果、今週の6日の衆議院総務委員会は、与党と共産党のみで電波法の改正を審議しました。与党の質問だけ行いました。7日夕方に正常化したので、13日に残りの審議をすることになりました。一方、参議院は、通常の審議でした。8日に消防法改正案が総務委員会を通過し、9日に本会議で可決されました。来週は、地方公務員の任期付き任用法改正案を審議する予定です。
地方税財政関係法が成立しても、国会・総務省はその他の法案成立に汗をかいています。3月中は、予算と予算関連法案の審議ですから、まず衆議院そして参議院の順に審議が進みます。しかし4月になると、衆議院と参議院それぞれで、別の法案を審議するので、時間(と大臣)の取り合いになります。それぞれの本会議とそれぞれの総務委員会の、時間の調整が大変なのです。それに、火曜日と金曜日は閣議があり、その時間の調整も必要になります。(4月9日)
13日は、午前中は衆議院総務委員会で電波法改正の質疑採決、その後、参議院総務委員会で任期付き任用法改正の提案理由説明、引き続き衆議院本会議で国民保護法案の趣旨説明と質疑がありました。国民保護法制は、消防や地方団体が主役なので、総務大臣の出番も多いです。それで、大臣はずっと出ずっぱり=休憩・昼ご飯抜きでした。私は、大臣が本会議に出ておられるのをTVで見ながら、弁当を食べました。申し訳ないと思いつつ、朝7時半から大臣にレクチャーをしたら、お腹が空いて・・。(4月13日)
16日には、参議院本会議で「地方公務員の任期付き任用法改正」が、衆議院本会議で「電波法改正」が可決されました。来週は、それぞれの委員会で、次の法案の審議に入ります。また、衆議院事態特別委員会では、国民保護法案が審議されています。14日には、久しぶりに「党首討論」も行われました。もっとも、年金法改正をめぐって16日夕刻、与野党が「激突」したので、来週の審議がどのようになるのか心配です。(4月17日)
【市町村合併特例法】
国会の方は、火曜日に正常化し、衆議院総務委員会では「市町村合併関係3法」の審議が続いています。合併推進関係者の方には、近く掲載される委員会議事録をご覧いただきたいと思います。参議院総務委員会では「国家公務員総定員法改正」が可決されました。国家公務員総数は、独立法人化等で、大幅に減っています。(4月22日)
今日の衆議院総務委員会と本会議で、合併3法が可決されました。議論のポイントは、地方行政2へ。(4月27日)
今日は、衆議院総務委員会で「地方公務員共済法改正」が審議可決されました。内容は、①厚生年金等と同様の給付と負担の見直しのほか、②国家公務員共済との財政の一元化、③市町村共済の事務の一元化です。案外知られていませんが、重要な改正です。(5月20日)
18日、参議院総務委員会で合併3法案が審議、可決されました。今日の本会議で、成立しました。市町村合併関係が主な内容ですが、地域自治組織など新しい仕組みも導入されています。(5月19日)
今日は、衆議院総務委員会で「消防法等改正」が可決されました。昨年相次いだ、石油タンク・タイヤ工場・ごみ発電所の火災対策や住宅への火災報知器設置を内容としています。明日からは、参議院で国民保護法制の審議が始まります。(5月25日)
今日は、衆議院総務委員会で、「国家公務員総定員法改正」と「地方公務員任期付き任用法」が可決されました。3日の本会議で成立する予定です。総務省提出法案としては、残っているのは、参議院での「地方公務員共済法改正」だけになりました。この他、わが省関係では、国民保護法制もあります。(6月1日)
今日、参議院総務委員会での質疑採決の後、本会議で「地方公務員共済法改正」が成立しました。これで、総務省提出法案はすべて成立しました。わが省関係では、国民保護法も成立しました。(6月14日)
【国会閉幕】
今日、159回国会が閉会しました。総務省提出案件(法律13本、承認案件1件)は、すべて成立しました。関係者のみなさん、ありがとうございました。(6月16日)

レーガン元大統領の国葬

2004年6月14日   岡本全勝
6月5日に93歳で死去したドナルド・レーガン元米国大統領の国葬が、11日11時30分から、私の職場からも程近いワシントン大聖堂で行われました。ゴルバチョフ、サッチャーなどという懐かしい名前と共に、日本からは中曽根元首相が国葬に参列しました。大統領経験者の国葬としては、1973年のジョンソン元大統領のとき以来、31年ぶりです。
11日は、連邦政府機関も証券取引所も休みだったのですが、残念ながら私の職場は平常どおり。当日は、主要道路の封鎖、いつもよりずっと多い警官&パトカーの数、上空を飛ぶヘリコプターなどが、「厳戒態勢」であることを感じさせていました。
日本でレーガン元大統領の死がどのように扱われたのかは知りませんが、米国においては、レーガン元大統領の死後、氏が残した業績を検証する追悼番組、新聞の特集記事等が、「これでもかっ~」というくらい相次ぎました。毎日の新聞の2~3面以上を必ずレーガン元大統領の記事が占め、毎日のニュースでもその大部分が氏にまつわるニュースに充てられていました。
もちろん、その論調は、冷戦の終結を導いたこと、「レーガノミックス」による成果等レーガン元大統領に対する賞賛一色。「二十世紀で最も偉大な大統領に列せられる」「ベスト3に入る大統領」など、最上級の賛辞が贈られていました。
レーガン元大統領の遺体を収めた棺は、9日にカリフォルニア州からワシントンに運ばれ、連邦議会の議事堂に安置されており、11日の国葬当日まで夜を徹して一般弔問が行われました。弔問に訪れた人は全米各地から数十万人、弔問に並び始めて弔問が終わるまで6,7時間かかるとのことでした。このことからも、元大統領の死に対する米国民の感情がどれほどのものであったか、理解してもらえるのではないかと思います。
今や、レーガン元大統領のスローガンであった「小さな政府」や「規制緩和」は、日本を含む各国の政策の主流になっています。しかしながら、、私が大学で経済を学んだ1990年前後には、その経済政策は、「ラッファー曲線」という変な経済理論を基に財政赤字を急増させるとともに、貧富の差を増大させるなど(少なくとも私が大学にいたころには)どちらかといえば否定的に捉えられていたような気がします。また、レーガン時代の「強いアメリカ」を彷彿させるブッシュ現大統領の外交政策も、支持の声がある一方、多くの批判を受けているのも事実です。
11日は朝から、「3大ネットワーク」すべてが国葬の生中継していました。ミーハ-な私は、「なぜ故レーガン元大統領はこんなに人気があるんだろうか」「やはり亡くなったときにその人の悪口を言うことはないよね」などということを考えつつ、小雨の中、オフィスから少しだけ外に出て、同じように最後の見送りをする多くのアメリカ人とともに、マサチューセッツ通りを通り抜ける故レーガン元大統領を乗せた車列を眺めたのでした。

90,000番

2004年6月11日   岡本全勝

90000番は、北海道網走市の田口さんでした。諸般の事情により、画像はありません(証人はおられるのですが)。

88,888番

2004年6月8日   岡本全勝

88888は6月8日、高知の中野さんでした。家でHPを開いたら、たまたまこの番号だったそうです。既に拙著をお持ちなので、賞品は辞退されるとのことです。8日のカウンターの上がりはすごかったです。朝は、まだ88000だったのに。

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三位一体改革10

2004年6月5日   岡本全勝
3兆円と3兆円
「骨太の方針2004」には、3兆円が2カ所に出てきて、間違いやすいです。
①「3兆円の国庫補助金改革」は、昨年決めた「18年度までの4兆円の補助金改革」のうち、今年度実施した1兆円を引いた残り3兆円です。
②「3兆円の税源移譲」は、18年度までに行う税源移譲の額です。
国庫補助金について言えば、平成15年度に「芽だし」として0.5兆円を達成していますので、①の4兆円と併せて、合計4.5兆円が目標になります。
税源移譲については、平成15年度分として0.2兆円、平成16年度分として0.4兆円が一般財源化されました。これらは、譲与税や交付金という形の「過渡的税源移譲」になっています。これら合計0.6兆円は「手付け金」としてもらっているので、あと2.4兆円一般財源化すれば、合わせて3兆円になります。
一方、税源移譲は所得税から住民税に振り替えることとなっています。個人住民税を10%のフラットにすると、約3兆円の税源移譲になります。
全体で見ると、4.5兆円の補助金削減と、3兆円の一般財源化=税源移譲という対比になります。表にすると、次のとおり。単位は兆円。
補助金改革
一般財源化
一般財源化の方法
15年度実施分
(芽だし)
0.5
0.2
義務教共済長期
(交付金化の後、
所得譲与税化)
骨太方針2003
目標4兆円
16年度実施分
0.4
公立保育所など0.2
(所得譲与税化)
義務教退手など0.2
(交付金化)
骨太方針2004
目標3兆円
合計目標
4.5
残りの分
(17,18年度)
2.4

もちろん、これは目標なので、今後2.4兆円以上の一般財源化がされると、それと0.6兆円の合計が税源移譲額になります。なお、0.6兆円の内、交付金化されている義務教育退職手当0.2兆円は、税源移譲されるかどうか決まっていません。他は税源移譲されても、この分だけは交付金のまま、ということもあります。

(6月4日、6日、7日)
3兆円税源移譲目標の明示
反対派の意見「国庫補助金削減額を決めることが先で、それによって一般財源化額が決まり、税源移譲額が決まる」は、正論です。補助金削減が「入り口」で、税源移譲が「出口」です。しかし、その「国庫補助金削減内容」がなかなか決まらないので、今回はまず「出口」の目標を決めたのです。
実は、この考えは今回(4月26日の麻生プラン)が、初めてではありません。昨年4月1日に、諮問会議が三位一体改革の議論を再開したときに、小泉総理が発言しました。その日は、竹中大臣の記者会見内容に対し、塩川財務大臣が「嘘つき」と発言して、うやむやになってしまったのです。
そして今回の「みそ」は、もちろん「地方団体に補助金改革内容決めてもらう=残る3兆円を選んでもらうこと」です。(6月5日)
地方団体の覚悟
「廃止する国庫補助金を地方団体に選んでもらう」とされたことで、地方団体には、大きな責任が生じました。3200団体間で意見をまとめることは、大変なことだと思います。しかし、それができないようでは、霞ヶ関の官僚は次のように言うでしょう。
「やはり地方団体には任せられない」「建前では補助金廃止と言っても、本音は補助金が欲しいんだろう」「やはり国が補助金を配らなければ」
ここで、地方団体の覚悟が問われています。
また、税源移譲目標が決まりましたが、歳出削減とは別です。これからも、歳出削減(それに見合った交付税の特例分や赤字地方債等の削減)は続きます。16年度の歳出削減=交付税等の削減幅が大きかったことに、地方から不満の声がでました。しかし、何度も述べているように、まだ各年度の赤字幅は大きく、歳出削減は続けなければならないのです。子や孫にこれ以上借金を残さないためには、さらなる歳出削減か増税が必要なのです。
「国は十分な歳出削減をしていない。なぜ、地方団体だけに厳しいのか」という質問を受けます。ごもっともな指摘です。私も、それについては釈然としません(バブル期に税の増収を、国はそのまま使ってしまい、地方は過去の借金返しに使ったことを思い出します)。しかし、中央政府が十分な歳出削減をしないからといって、地方団体が努力を怠っていい理由にはなりません。
私は、この瞬間や、今年の予算だけでなく、子や孫の時代をも視野に入れた、責任ある判断が必要だと思います。将来の評価に待ちたいと思います。(6月5日)