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住宅再建の悩みを手助けする

2014年4月9日   岡本全勝

岩手県では、被災者が住宅を再建する際の参考となるように、工務店やハウスメーカーから公募した住宅モデルプランを、審査のうえ公表しています。いろんなタイプの住宅が、外観と平面図で示されています。ご覧ください、わかりやすいです。
被災地では、既に10万戸が修理や再建を終えています。これから、さらに2万戸以上の住宅建設が見込まれています(このほかに、2万戸以上の公営住宅を建設します)。
宅地を建設するだけでなく、このようにモデルプランを予算とともに紹介することで、住宅再建をする方の不安や悩み、手間を減らす努力もしています。また、相談会も開いています。ありがとうございます。

原発事故避難者への支援

2014年4月7日   岡本全勝

日経新聞4月4日の社説は、「帰還住民の不安拭う支援を」でした。
・・東京電力・福島第1原子力発電所の事故で住民の避難が続いている福島県内11市町村のうち、田村市の一部で避難指示が1日解除された。避難指示解除の第1弾となり、117世帯357人が帰還できるようになった。
原発事故の被害を受けた地域の復旧、復興は遅れている。解除を新たな出発点にしてほしい。もとの暮らしを取り戻せるか、住民は多くの不安を抱える。それを拭えるよう、国は生活再建や雇用の確保などの支援を強めるべきだ。・・
・・放射線をめぐる不安を除くため、国は医師らを相談員として常駐させる。それはよいが、医療関係者だけでは住民の様々な心配事に応えられない。就業、就学や家計など生活全般の悩みについて相談に乗る窓口を設けるべきだ・・
・・帰還を望まない人への支援も忘れてはならない。東電による賠償は帰宅しても避難を続けても、避難指示解除から1年で打ち切られる。故郷を離れた人を受け入れる公営復興住宅も足りない。国や自治体は住まいのほか職の紹介にも力を入れ、移住先での生活再建を支援すべきだ・・
ご指摘の通りです。津波被災地と異なり、放射線が難しい条件をつくり、違った対策を必要としています。

住宅建設+コミュニティづくり

2014年4月1日   岡本全勝

3月28日に、「長期避難者の生活拠点形成のためのコミュニティ研究会」報告書を公表しました。
原発事故で避難しておられる方の中には、帰還できるまで待ちたいという方もおられます。そこで、福島県、避難元市町村、避難先市町村と一緒になって、公営住宅の建設を進めています。いわき市、福島市、郡山市、会津若松市などで、合計4,890戸です。
しかし、住宅を建てるだけでは、住みよい環境とは言えません。住みよい環境やコミュニティをどう形成していくか。そのための方策を検討してきました。
ポイントは、住民自らが住まいや暮らし作りに参画すること。コミュニティ活動を活発化させるためには、住民が気軽に集まって活動できるイベントなどを実施すること。他の市町村の中に住宅ができるので、地域住民とも交流を持つことなどです。
ハードだけでなく、ソフトも組み合わせる必要があります。そして、住民自らが参加しないと、よそ者が押しつけても、良いコミュニティはできません。

企業の社会的貢献、新しい段階に

2014年3月31日   岡本全勝

先日(3月29日)の続きです。武田薬品の復興支援のページの、映像による紹介(8分間)をご覧ください。文書資料だけでは、どうしても無味乾燥になりがちです。この映像は、わかりやすいです。武田薬品がこれまでに取り組んでくださった実績や、考え方がよくわかります。
そこでも紹介されていますが、当初の緊急的な寄付金や物資の提供から、長期的な復興支援へと、支援を発展してくださっています。また、それぞれの分野で知見のあるNPOなどと連携して、支援を深掘りしてくださっています(例えば「いのちとくらし再生プログラム」)。これからの企業の社会的貢献の、モデルケースになるでしょう。ありがとうございます。
私は、今回の東日本大震災を機に、企業の社会的貢献が、新しい段階に入ったと考えています。
阪神淡路大震災が、「ボランティア元年」と呼ばれたように、今回は企業の支援活動を通じて、「企業の社会的貢献」「企業市民」が、社会に大きく認識されたきっかけになったと思います。また、ボランティアについても、NPO(組織ボランティア)の有効性が認識されたと思います。
単に、義援金や物資を送るのではない、また単純作業のボランティアではない、支援活動です。もちろんこれらも重要ですが、発災直後の「救護期」や「復旧期」から「復興期」に入ると、求められる支援は違ってきます。現地では、住民の生活支援(健康、孤立防止、相談相手、コミュニティ形成など)と、産業振興が求められています。これらは、物や金を送るだけでは、解決しないのです。相手は、人であり暮らしです。そのために、次のような要素が必要です。
1 継続的であること
2 組織的であること
3 技能やノウハウを持っていること
4 人による支援が必要なこと
5 企業にあっては、無償支援だけでなく、本業との関わりがある方が長続きすること

復興庁でも、企業による支援の類型や、NPOによる支援の類型を示していますが、一般の方に理解してもらうためには、関係者によるさらなるPRが必要です。どなたか、1冊の本にしてくださらないでしょうか。構成は、
1 主体別(企業、NPOなど)
2 支援分野別(健康、つながり、産業支援など)
3 手法別(お金、物資、ノウハウ・・)
などでしょうか。読んでもらえるように、代表的なプロジェクトの紹介とともに、関係者の物語になっていると、読みやすいです。写真と汗と涙と笑顔があると、読みやすいのです。
現在進行形で、まさに新しい分野を切り開いているところなので、本にするのは難しいでしょうが。世間に認知してもらうには、本(新書版くらい)にするのが、効果的だと思います。
今回の被災地支援は、企業の社会的貢献やNPOの活躍が、見えやすい事例です。すなわち、場所と支援内容が、限定されているからです。「新しい公」や「企業の社会的貢献」といっても、日本社会全般を相手にしていると、広すぎて、発散してしまいます。その点、復興支援は、場所が限定され、支援内容もわかりやすく、一般の方の共感を得やすいのです。これからは、今回の復興支援をてこにして、日本社会全般に、この動きを展開していく必要があります。すると、対象別や手法別の整理が、より必要になります。

被災地での医師や看護師不足対策

2014年3月30日   岡本全勝

読売新聞連載「被災者を考える」3月28日に、被災地での医師や看護師不足が解消しつつあることが、取り上げられていました。もともと不足気味であったところに、津波災害や原発事故で、医師や看護婦が少なくなりました。厚生労働省や県などの努力で、戻りつつあります。
記事では、南相馬市立病院が、紹介されています。常勤医が、発災直後に14人から4人にまで減りました。4月から、20人まで増えます。県外から、赴任してくださったのです。
看護師さんはまだまだですが、地元の看護学校卒業生が、地元での就職を決めてくれて、戻りつつあります。