カテゴリー別アーカイブ: 消防・防災

行政-消防・防災

消防学校での教育訓練

前にも紹介しましたが、各県や大きな政令市は、消防学校を持ち、消防職員を教育訓練しています。京都府の消防学校が、ホームページを更新しました。どのような教育をやっているか、画像と映像が豊富なので、わかりやすいです。「初任科生(新規採用職員)の一日」のほか、動画のページではそれぞれ2~4分で訓練の様子を見ることができます。

山岳救助訓練

今日は、消防大学校の救助科が、山岳での救助訓練をするので、付いていきました。東京の奥多摩、秋川渓谷の山林を借りての訓練です。東京消防庁の支援を頂きます。
急な斜面20~30メートルを上り下りし、負傷者を担架に乗せて救出します。立っているのも難しいくらいの急斜面です。幸い雨は降りませんでしたが、早朝まで降った雨で、斜面はぬかるんで、さらにすべりやすくなっています。ロープを使って自らの安全を確保しつつ、担架を引き上げます。担架は、バスケット担架と呼ばれるそり状のものです。4人で担架を持ち、数名が上でロープを引き上げます。汗びっしょりです。
私は、その急な斜面は登らず、横に造られている登山道を登りました。これも道と言うより、足場があるというだけのものですが。安全靴にヘルメット姿です。子どもの頃、駆け巡った田舎の山を思い出しました。あの頃は身軽でしたから、ひょいひょいと上り下りしましたが、この歳では、迷惑をかけてはいけないので、慎重に。(2010年5月20日)

山岳救助訓練の写真を載せました。急な斜面の状況が、わかっていただけると思います。
新しいホームページソフトなので、試行錯誤しながら、写真の貼り付けに成功しました。

熟年男性の焼死

先日紹介した、「幼児のライター遊び」の続きです。住宅で焼死する被害者は高齢者が多いということは、皆さんご存じだと思います。では、次に多いのは、どの社会集団・階層でしょうか。
鈴木主任研究員の研究によると、熟年男性なのです。平成18年に記者発表した資料なので、少し古くなっていますが、分析によると次の通りです。「熟年男性の危険が顕著に増大-住宅火災による死者急増の背景」(平成18年8月11日消防庁報道資料
別紙の図2で、50歳前後の熟年層の死亡が増えていることが、わかります。図4で、やはり熟年層の死亡率が高いことがわかります。そして、図5で、それは圧倒的に男性なのです。図6では、この10年間のトレンドで、50歳代後半の男性の死者数が倍増しています。
その50歳代後半男性の住宅火災死者の特徴も、分析されています。図7では、6割の人が無職です。これに対し、日本全体の失業率は、一桁小さい5~6%です。そして、図9では、一人暮らしが5割です。これに対し、日本全体では50歳代後半男性の一人暮らしは、1割程度です。図10では、出火原因の第一は、たばこです。
なかなかショッキングな数字です。核家族化が進み、さらに一人暮らしが増えて、日本社会は昔とは変わってきました。私は「新地方自治入門」や講義・講演の中で、一人暮らし家庭が増えたこと、それによって社会や行政の役割が変化していることを、取り上げています。その際は、夫に先立たれた妻と結婚しない若者を、一人暮らしが増えた要因として説明しています。しかし、熟年男性の一人暮らしも、このような課題をもたらすのですね。家族を持たない、職業を持たない、いわゆる社会から「排除」された人たち。また、うまく社会とコミュニケーションができず、関わりを持てない人たちは、行政の大きな課題です。再チャレンジ社会の課題です。

消防研究センターの一般公開

今日は、消防研究センターの一般公開日でした。開始時間の10時少し前に、会場入り口行ったら、すでにたくさんの人が、列を作っておられました。あいにくの天気なのに、たくさんの人に来ていただき、ありがたいことです。
国民の行政への信頼は、いろいろな面で傷ついています。しかし、消防は、国民の信頼の高い行政分野です。この信頼を築いてくださった先輩方に感謝し、国民の信頼を裏切ることのないように、努力しなければなりません。